ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セバーン川」の意味・わかりやすい解説
セバーン川
セバーンがわ
River Severn
セバーン川
セバーンがわ
Severn River
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イギリス南西部,ウェールズ中部からイングランド西部を流れる川。ウェールズ語ではハブレン川という。長さ約290kmで,流域面積約1万1260km2。カンブリアで山地のプリンリモン山に源を発し,途中スタウア,エーボンなどの支流を合わせて西ミッドランド諸州の平野を蛇行,大きく半円形を描いてブリストル海峡へ注ぐ。河口では満潮時に海嘯(かいしよう)が生まれることで有名。流域にはシュルーズベリー,ウースター,グロスターなどの都市が立地し,また水運利用も盛んでテムズ,トレント,マージーの各河川とは運河が通じる。河口のエスチュアリー(三角江)には1886年完成の鉄道トンネルと1966年完成の道路つり橋があり,ブリストルとニューポートの間を結んでいる。
執筆者:長谷川 孝治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
イギリス西部の川。ウェールズ中央部の山地を水源とし、東流してイングランド中西部を通り、ブリストル海峡に注ぐ。長さ290キロメートル、流域面積1万1270平方キロメートル。流量もイギリス最大で、流路の80%は航行が可能である。運河により、テムズ、トレントなどの河川と結ばれ、イングランド中央部の水運網を形成し、産業革命初期の重要な物資輸送路となった。河口にはセバーン・トンネルとセバーン橋があり、イングランドと南ウェールズを結んでいる。
[小池一之]
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