三遊亭円楽(読み)サンユウテイエンラク

デジタル大辞泉 「三遊亭円楽」の意味・読み・例文・類語

さんゆうてい‐えんらく〔サンイウテイヱンラク〕【三遊亭円楽】

[1933~2009]落語家。5世。東京の生まれ。本名、吉河寛海ひろうみ。はじめ全生ぜんしょうを名のり、昭和37年(1962)に円楽を襲名。昭和53年(1978)、師匠円生とともに落語三遊協会(のち、改称を経て円楽一門会)を設立。得意演目は「中村仲蔵」「芝浜」など。

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百科事典マイペディア 「三遊亭円楽」の意味・わかりやすい解説

三遊亭円楽【さんゆうていえんらく】

落語家。五代目。東京浅草の浄土宗寺院に生まれる。六代目三遊亭円生入門。1962年真打ちに昇進。「笑点」をはじめテレビのバラエティ番組で人気を博した。1978年師匠の円生らとともに落語協会を脱退し,落語三遊協会を創設,円生没後,一門の落語家たちが落語協会に復帰するなか,円楽一門は復帰せず,「一門会」で活動を続けた。2007年「国立名人会」での「芝浜」を最後現役引退。六代目を弟子の楽太郎が継いだ。

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世界大百科事典(旧版)内の三遊亭円楽の言及

【落語】より

…軽妙な3代春風亭柳好(りゆうこう)(1889‐1956),明快な弁舌の3代三遊亭金馬,粋な3代桂三木助,近代落語の巨星8代桂文楽,独特の名人芸の5代古今亭志ん生,持ちネタの数と至芸を誇った6代三遊亭円生,人情噺,芝居噺の名手林家彦六(8代林家正蔵),新作の闘将5代古今亭今輔(いますけ)(1898‐1976)などが黄金時代を形成した。 1985年現在の東京には,〈落語協会〉に,滑稽噺の名手5代柳家小さん,新作の3代三遊亭円歌(1929‐ ),繊細で粋な2代古今亭志ん朝(1938‐ ),滑稽噺の人気者8代橘家円蔵(1934‐ ),飄逸な個性の10代柳家小三治(1939‐ )らがおり,〈芸術協会〉に,明朗な新作の4代桂米丸(よねまる)(1925‐ ),飄々たる妙味の新作の3代春風亭柳昇(1920‐ ),滑稽噺の10代桂文治らがおり,ほかに5代三遊亭円楽(1933‐ )一門,5代立川談志(1936‐ )一門などがあるが,志ん生,文楽などを筆頭にした名人上手の消えた穴は大きい。 一方,同じく現在の上方は,6代笑福亭松鶴(しよかく),3代桂米朝(べいちよう),3代桂春団治,3代桂小文枝(こぶんし)(1939‐ )などのベテランにつづいて,桂三枝(1943‐ ),2代桂枝雀(しじやく)(1939‐ ),桂文珍(ぶんちん)(1949‐ )などの若手が全国的な人気を集め,落語向きの寄席がないという悪条件のなかで,上方落語復興に精進をつづけている。…

※「三遊亭円楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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