上和田村
かみわだむら
[現在地名]高畠町上和田
和田四ヵ村のうち最も東に位置し、茂庭街道が通るほか、東方の稲子峠(現鳩峰峠)に至る間道や南方梓山(現米沢市)へ至る道がある。
元禄四年(一六九一)の幕府検地の際、独立村となる(以後の領主の変遷は安久津村に同じ)。宝永三年(一七〇六)の新検高寄并村付(鈴木文書)によると高一千七五四石余、村柄は上、漆木数一万二千四二三。明和七年(一七七〇)の村明細帳(上和田村文書)でもほぼ同高で、反別二〇九町四反余。本村・鷲ノ口・上小倉・下小倉・兎坂・舟坂・海上の七地区に分けて高・反別が記されている。本村は田方九六五石余・八七町四反余、畑方四九七石余・八六町五反余、鷲ノ口は田方二〇石余・二町余、畑方九石余・一町九反余、上小倉は田方一〇石余・一町一反余、畑方一九石余・三町四反余、下小倉は田方一一石余・一町二反余、畑方一二石余・二町四反余、兎坂は田方二二石余・二町余、畑方五石余・一町一反余、舟坂は田方二二石余・二町二反余、畑方四石余・八反余、海上は田方一〇八石余・九町九反余、畑方四一石余・六町八反余。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]大和市上和田
境川右岸に位置し、北は深見村、南は下和田村、西は福田村に接する。北部の小名久田を東西に中原道が、西の村境を南北に八王子道(滝山道)が通る。正平七年(一三五二)正月二日の将軍足利尊氏充行下文(県史三)によれば、尊氏は南宗継に勲功賞として「相模国和田・深見両郷」などを宛行っている。小田原衆所領役帳には内村神三郎「五貫文 東郡上和田」「十貫文 同所公田方」とあり、公田は現在の久田に比定される。
天正一九年(一五九一)五月旗本石川永正への知行宛行状(県史八)に二七〇石三斗上和田郷とあり、以後幕末まで石川領となる。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]岡崎市上和田町
岡崎城下の南、六名村の南隣に位置し、東は戸崎村、南は宮地村に接する。かつてこの地は碧海庄和田郷とよばれ、この和田郷はのち上和田村をはじめとして一二ヵ村に分れたので和田一二郷ともいわれている。
字南屋敷には浄土教を説いた空也が布教のため足をとめたという空也屋敷跡があり、検地帳の小字にも「くうややしき」の名が残るという(六ッ美村誌)。また、同地内にある和田城跡には大久保一族の発祥地碑が立ち、この地は松平氏および家康・秀忠・家光らに忠勤を励んだ大久保一党の本拠地でもある。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]三和町上和田
江川西岸に所在。江川沿いにヤト田があり、西方は南北に狭長な台地が続く。西は駒籠村・諸川村。村域北部はほとんど平地林。北西部の字稲荷台の遠官台(十棺台)古墳群は円墳二基と前方後円墳とみられるもの一基からなる。うち一基は竪穴式石室で、南北三メートル、東西二メートル、高さ二・五メートル。直刀が大小一振ずつ出土。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]砺波市上和田
増山村の南、北へ曲流する和田川東岸の芹谷野段丘上にある。「越中志徴」所引の郷村名義抄には、昔は増山村を中和田、下山田村(現高岡市)を下和田とよんだと伝え、上和田を合せた三ヵ村はもとは一村で和田と称したのであろうとしている。貞治二年(一三六三)六月日の二宮円阿軍忠状(遺編類纂所収二宮文書)に「和田城」がみえるが、同城は増山の亀山城跡をさすとみられる。元和五年(一六一九)の家高新帳に上和田とあり、戸出又右衛門組に属し役家数二。正保郷帳では高一八八石余、田方一町五反余・畑方一一町余。寛文一〇年(一六七〇)の村御印では草高一〇八石、ほかに同四年の新田高二石があり、免はともに三ツ六歩。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]新潟市上和田
庚村の東、信濃川右岸の自然堤防上に立地。弘治―永禄年間(一五五五―七〇)の開発と伝える。慶長一七年(一六一二)の御蔵納同払方帳(新発田市史資料)に和田村とみえ、七石二斗余とあるが、これが当村かは不明。寛永五年(一六二八)の検地帳(小野肇氏蔵)では田方二町八反・分米一〇石四斗余、畑方一町四反余・分米一石五斗余。同一六年に沢海藩領となり、同藩改易後の変遷は平賀村と同様。元禄一一年(一六九八)の破堤「和田切れ」による砂入り田畑の掘起こしは同一四年幕府の費用で行われることになったが、その後も生産高は上がらず、しかも年貢取立てが厳しいので、宝永二年(一七〇五)下和田・庚の両村とともに傘連判の訴状(同氏蔵)を出している。
上和田村
かみわだむら
[現在地名]三木市志染町細目・志染町東自由が丘三丁目・志染町青山五―七丁目
四合谷村の北に位置する。村の中央部を細目川が北流し、北端で志染川に合流する。元禄郷帳に「古ハ和田村」と注記されるように初めは和田村と称したというが、慶長国絵図には上和田とみえる。正保郷帳には和田村とあり、田方二三九石余・畑方三六石余。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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