上国(読み)ジョウコク

デジタル大辞泉の解説

じょう‐こく〔ジヤウ‐〕【上国】

都に近い国々。
律令制で、面積や人口などによって諸国を大・上・中・下の四等級に分けたうちの、第二位の国。山城摂津など30余国。
都へ上ること。上京。
「―のみぎりは、さいさい待ち入」〈咄・きのふはけふ・下〉

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大辞林 第三版の解説

じょうこく【上国】

都に近い国。 「 -と関東との取合とりあいと云ひ/文明論之概略 諭吉
律令制で、国を面積や人口などで4等に分けたうちの第二等の国。延喜式では山城・摂津など三十余か国。 → 大国中国下国
近世、石高の大きな藩。格の高い藩。 「幸に-世臣の家に生まれて/鶉衣」
都へ上ること。 「向後きようこうは-の砌みぎりはさいさい待ち入るなどと仰せられ/咄本・昨日は今日」

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精選版 日本国語大辞典の解説

うわ‐つ‐くに うは‥【上国】

〘名〙 (「上の国」の意)
① 海底の国に対して陸上の国。
※書紀(720)神代下「上(ウハツ)国に還らむと意望欲(おほ)せり〈上国、此をば羽播豆矩儞(ウハツクニ)と云ふ〉」
② 黄泉国(よみのくに)に対して現世。
※延喜式(927)祝詞・鎮火祭「吾が名妋(なせ)の命は、上津国(うはツくに)を知ろしめすべし」

じょう‐こく ジャウ‥【上国】

〘名〙
① 都に近い国々。
※田氏家集(892頃)中・和野秀才秋夜即事見寄新詩「厭倦衙門苦、逢迎上国良」
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉五「或は甲越の合戦と云ひ、或は上国と関東との取合と言ひ」 〔春秋左伝‐昭公二七年〕
② 令制で、国を管郡数・戸口数などにより四等級に分けたその第二位の国の称。山城・摂津など。大国中国下国に対していう。
※令義解(718)職員「上国 守一人。介一人」
③ 近世、石高(こくだか)が大きく、勢力の強い藩をいう。大藩。
※俳諧・鶉衣(1727‐79)後「幸に上国世臣の家に生れて」
④ (━する) 都へ上ること。
※上井覚兼日記‐天正一〇年(1582)一二月一二日「左様之儀等聞合被成候て、上国有度候」
⑤ 文化の進んだ、優れた国。また、豊かな国。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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