下間少進(読み)しもつましょうしん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

下間少進
しもつましょうしん

[生]天文20(1551)
[没]元和2(1616).5.15.
本願寺坊官,能役者。本名下間仲孝 (なかたか) 。下間家は本願寺譜代の家臣で,少進は織田信長の信頼あつく,天正 10 (1582) 年法印に昇進。それまで岳父下間丹後光頼から観世系の芸を習っていたが,この頃から金春太夫岌蓮 (ぎゅうれん) に師事,金春流の大事を次々と伝授され,生涯に 1200番近いを演じるなど,くろうとをしのぐ活躍ぶりを示した。また豊臣秀吉・秀次,徳川家康らの寵遇を得,門下には諸大名が名を連ねた。著書に3部作『童舞抄』『舞台之図』『叢伝抄』 (慶長1〈1596〉) などがあり,中世末期の演能の実情と演出史を知る好資料となっている。

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世界大百科事典 第2版の解説

しもつましょうしん【下間少進】

1551‐1616(天文20‐元和2)
本願寺坊官で素人能役者。幼名千代寿。本名仲孝。頼之,仲之,仲康などとも称する。法名性乗。少進は俗官名。下間家は本願寺譜代の家臣で,父の法橋述頼(1534‐75)は,本願寺支配下の加賀・越前両国の代官職であった。仲孝は1566年(永禄9)16歳で法橋に叙せられ(《地下家伝》),織田信長との石山合戦(石山本願寺一揆)が開始された70年(元亀1)以降,しだいに寺中に頭角をあらわし,信長との和平が成った80年(天正8)には本願寺を代表する三年寄の一人として,和平誓紙に連判するまでになっていた。

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