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中村岳陵 なかむら がくりょう

美術人名辞典の解説

中村岳陵

日本画家。静岡県生。名は恒吉。東美校卒。川辺御楯に師事する。古土佐の画風を究め、同時に近世西欧絵画の描法を取り入れて、卓抜した描線と清明な色彩を活かした作品を作り出す。福田平八郎牧野虎雄らと六潮会を結成。芸術院会員。毎日芸術大賞・朝日文化賞受賞。文化功労者。文化勲章受章。昭和44年(1969)歿、78才。

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デジタル大辞泉の解説

なかむら‐がくりょう【中村岳陵】

[1890~1969]日本画家。静岡の生まれ。本名、恒吉(つねきち)。日本画の伝統的技法に近代西欧絵画の表現を取り入れた独自の画風を確立。大阪四天王寺金堂壁画を制作した。文化勲章受章。

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百科事典マイペディアの解説

中村岳陵【なかむらがくりょう】

日本画家。静岡県下田生れ。本名恒吉。川辺御楯(みたて)に土佐派を学び,1912年東京美術学校を卒業後,院展同人となり,のち日展に移った。大和絵の技法を根底におき,種々の新しい表現を取り入れた。
→関連項目中村正義福田平八郎山口蓬春

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

中村岳陵 なかむら-がくりょう

1890-1969 大正-昭和時代の日本画家。
明治23年3月10日生まれ。川辺御楯(かわべ-みたて)に師事し,大正元年の文展に初入選。3年今村紫紅(しこう),速水御舟(はやみ-ぎょしゅう)らの赤曜会にくわわり,院展に出品。戦後は日展で活躍した。昭和36年朝日文化賞,毎日芸術大賞。37年文化勲章。昭和44年11月20日死去。79歳。静岡県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。本名は恒吉。作品に「輪廻(りんね)物語」「気球揚る」など。

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世界大百科事典 第2版の解説

なかむらがくりょう【中村岳陵】

1890‐1969(明治23‐昭和44)
日本画家。本名垣吉。静岡県下田市に生まれる。12歳のとき《新選光琳百図》の著者野沢堤雨につき琳派を,14歳で土佐派の川辺御楯(かわべみたて)に大和絵を学んだ。1908年東京美術学校日本画科選科に入学,また紅児会会員となる。12年卒業,同年第6回文展に《乳糜供養》を,15年再興第2回院展に《薄暮》を出品して認められ,同人に推されるとともに横山大観の信頼を得た。その後毎年,院展に出品,《浮舟》《竹取物語》《貴妃賜浴》といった大和絵研究の上にたったものから,しだいに装飾性や洋風の感覚が加味され,取材範囲もひろがって33年第20回院展に《都会女性職譜》を出品したが,そのうちの〈女給〉は風紀に触れるとの名目で1日にして撤去された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中村岳陵
なかむらがくりょう

[生]1890.3.10. 下田
[没]1969.11.20. 逗子
日本画家。本名は恒吉。初め土佐派の画風を学ぶ。 1912年東京美術学校日本画科を卒業。近代西欧絵画の描法をも研究し,院展に『薄暮』 (1915) ,『童謡』『流紋』などを出品して画壇に地位を築き,50年日展に移って新日展運営会常務理事をつとめた。 47年日本芸術院会員,61年大阪,四天王寺の金堂壁画を完成して毎日芸術大賞,朝日文化賞を受け,62年文化勲章受章,文化功労者。その他の主要作品『輪廻物語』 (21,永青文庫) ,『雪晴』 (46,東京都庁) ,『気球揚る』 (50,東京国立近代美術館) ,『残照』 (61,静岡県立美術館) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中村岳陵
なかむらがくりょう
(1890―1969)

日本画家。静岡県下田(しもだ)に生まれる。本名恒吉(つねきち)。初め野沢堤雨(ていう)に琳派(りんぱ)を、川辺御楯(かわのべみたて)に土佐派を学び、伝統的大和絵(やまとえ)の技術を習得した。1908年(明治41)東京美術学校に入学。この年から紅児会(こうじかい)に加わり、同校卒業の12年に第6回文展初入選。14年(大正3)赤曜(せきよう)会の結成に参加し、再興第1回院展に初入選。翌年、同人に推挙され、長く院展で活躍する。28年(昭和3)日本美術学校教授、31年には多摩美術学校教授となり、35年に帝国美術院参与。40年、法隆寺壁画模写に参加し、第二次世界大戦後の47年(昭和22)には日本芸術院会員となる。50年に院展を脱退し、以後日展で活躍。61年、大阪四天王寺金堂壁画制作に対して毎日芸術大賞と朝日文化賞を受け、翌62年には文化勲章を受章した。大和絵や琳派研究に加えて写実を重視し、澄明な色彩を生かした画風で知られた。代表作に『輪廻(りんね)物語』『都会女性職譜(しょくふ)』『気球揚(あが)る』などがある。[二階堂充]

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