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亀頭包皮炎 きとうほうひえんBalanoposthitis

家庭医学館の解説

きとうほうひえん【亀頭包皮炎 Balanoposthitis】

[どんな病気か]
 ふつう、包茎(ほうけい)(「包茎」)にともなってみられる、粘膜(ねんまく)や皮膚の表面が細菌に感染する病気です。
 包茎では、包皮(ほうひ)の表面は、通常の自然な状態で先端部となる包皮輪(ほうひりん)を境にして、外板(がいばん)と内板(ないばん)に分けられ、内板は亀頭(きとう)に接しています。
 この包皮内板と亀頭の間に細菌が増殖して炎症がおこった状態を、亀頭包皮炎といいます。
 症状としては、亀頭および包皮の発赤(ほっせき)、腫(は)れ、ただれ、疼痛(とうつう)、ときには潰瘍(かいよう)ができたり膿(うみ)が出たりし、また排尿痛があることもあります。しかし、高熱や排尿そのものの異常はともなわないことが多いものです。
[原因]
 亀頭が包皮におおわれている状態が長期間におよぶと、包皮の内板と亀頭の間に恥垢(ちこう)(スメグマともいい、この部分特有の垢(あか))がたまってきます。恥垢は尿で汚染されやすく、細菌が感染しやすいうえ、体温や尿による湿り、外気にふれにくいといった条件から、細菌繁殖の温床となりやすいと考えられます。
 したがって亀頭包皮炎は、包茎であることが多い子どもに多くみられますが、包皮の翻転(ほんてん)(陰茎(いんけい)の根もとへ表皮をよせて亀頭を露出させる)を行なわない成人にも生じます。
[検査と診断]
 症状と亀頭包皮をみれば、診断は比較的容易です。恥垢や浸出液の細菌培養検査をすれば、原因菌の種類がわかりますが、実際には、こうした検査は行なわれないことが多いようです。
[治療]
 抗生物質や化学療法薬などの抗菌薬を服用します。症状によっては消炎鎮痛薬を併用します。
 仮性包茎では、包皮を翻転して消毒した後、抗生物質の外用剤を塗布します。軽症では外用剤のみで十分なことがあります。
[日常生活の注意]
 包皮の翻転をしばしば行ない、包皮内板と亀頭を外気に触れさせるようにしたり、汚れた手で陰茎を触らないようにするなど、亀頭と包皮をつねに清潔に保つように心がけます。
 予防としては、入浴時に包皮を翻転し、ぬるま湯で軽く洗うなどして、恥垢がたまらないようにすることがたいせつです。
 再発予防には、包茎を手術するのがよいでしょう。とくに真性包茎や再発をくり返す場合には、積極的に手術するのがよいと考えられます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

百科事典マイペディアの解説

亀頭包皮炎【きとうほうひえん】

亀頭・包皮(陰茎)の炎症。単独に生じることはまれで,多くは合併する。包皮の長いものに好発する。恥垢(ちこう)がたまったり,下疳(げかん),淋(りん)病などの分泌物の刺激,手淫(しゅいん)などで起こる。
→関連項目包茎

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世界大百科事典 第2版の解説

きとうほうひえん【亀頭包皮炎 balanoposthitis】

陰茎亀頭および包皮の化膿性炎症をいう。それぞれ単独に亀頭炎あるいは包皮炎として起こることもあるが,亀頭と包皮は相接しているので両者が同時に起こることが多く,包茎の小児に多い。包茎では,包皮と亀頭の間に分泌物(恥垢(ちこう))がたまりやすく,この部が不潔になるので細菌感染を起こしやすい。起炎菌はブドウ球菌のことが多く,亀頭および包皮は発赤,腫張し,進行したものでは膿汁の分泌がみられる。局所のかゆみ,熱感あるいは疼痛がみられ,排尿時の痛みや頻尿を訴えることもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

亀頭包皮炎
きとうほうひえん

陰茎の亀頭および包皮に発生する炎症性疾患で、正確には亀頭炎と包皮炎に分けられるが、通常この両者を併発していることが多い。包茎のある場合におこりやすいため、幼小児に多くみられる。亀頭を覆う包皮の内面に恥垢(ちこう)がたまり、これに細菌が感染して発生するのが大部分であるが、カビやウイルスのほか、物理的あるいは化学的刺激が原因となることもある。陰茎先端の痛み、発赤、腫脹(しゅちょう)、排膿(はいのう)などの症状を呈する。局所をつねに清潔に保つことが予防上重要である。抗生物質の服用により容易に快復するが、繰り返し頻回に発生すると癒着して排尿障害をおこすこともあるので、包茎に対する手術が必要となる。[河田幸道]

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