二日町村(読み)ふつかまちむら

日本歴史地名大系 「二日町村」の解説

二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]白鳥町二日町

向小駄良むかいこだら村の北、長良川右岸の河岸段丘平野に立地。白川しらかわ街道沿いに集落がある。西は越美山脈に連なる山地で上切かみぎり・中切・大田おおた下田しもだなどの小字がある。字下田の標高約四八〇メートルの尾根上に須恵器などが出土した釜山かまやま古墳がある。金剛こんごう寺跡は現在は田の中に塚と数基の五輪塔を残すだけだが、古代には長滝ちようりゆう寺の夕日ゆうひ寺に対し朝日寺とよばれたと伝える。一五世紀にまき(現大和町)篠脇しのわき城主東益之は当域にも勢力を広げ、北の守りとして二日町城を築き、次男安藤遠江守氏世を在城させた。城跡西円さいえん寺南方の城山しろやまとよばれる小高い山にある。当地は長滝寺の関門にあたり「む市場」といわれて六斎市が開かれていたと伝える(白鳥町史)

慶長郷帳では「八日町・二日町共」として高三一三石余。慶長一九年(一六一四)惣百姓中連署契約状(経聞坊文書)に、年貢無沙汰申間敷事など五ヵ条の誓約をし、与右衛門以下惣百姓一三名が連署している。


二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]栃尾市二日町

下塩しもじお村の東、東は上塩かみしお村、南の塩谷しおたに川対岸は熊袋くまのふくろ村、北は山地を隔てて大沢おおさわ(現南蒲原郡下田村)。集落は塩谷川右岸の塩谷道沿いと北の山麓にあり、栃尾・見附や下田しただ(現下田村)方面への道が集まる交通の要地。地名は三斎市にちなむ。元和六年(一六二〇)の長岡藩知行目録に高三三二石一斗余。寛政七年(一七九五)の栃尾組検地帳書抜(金内襄治氏蔵)によると、正保二年(一六四五)の検地では上田七町二反余・中田二町四反余・下田八町一反余、上畑一町二反余・中畑七反余・下畑一町六反余、分米合計三六一石三斗余。


二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]甘楽町小川おがわ

川下流の右岸に位置し、西は田篠たじの(現富岡市)、南は小幡おばた村、東と北は福島ふくしま村に接する。近世はおおむね幕府領。寛文郷帳では高四七石余はすべて畑方で、天保一五年(一八四四)の惣反別永附帳(藤巻文書)によると六町九反八畝余・納合永一一貫文余とある。後期の家数二〇(御改革組合村高帳)。明治初年と推定される軒別物産書上(藤巻文書)には軒数合せて大麦五六石余・小麦四〇石余・繭五四貫・煙草三九六貫文余、ほかに粟・稗・生糸などを記す。


二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]福野町二日町

野尻のじり村の南に位置し、南は福野村。口碑によると、明徳年中(一三九〇―九四)本願寺五世綽如が北国巡錫をした頃、福野一帯は富野とみのといわれ、毎月二日に近郷の里民による市が立ったのが村名の由来という。元和五年(一六一九)の家高新帳では役家数一一。正保郷帳では高七三八石余、田方四四町余・畑方五町二反余。寛文一〇年(一六七〇)の村御印では草高七九五石、免三ツ八歩、小物成は野役六九匁(三箇国高物成帳)。天保一〇年(一八三九)の高八〇五石余(「高物成帳」菊池家文書)


二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]北会津村伊和保いわほ

阿賀川左岸にあり、北は蟹川かにかわ村、西は中荒井なかあらい村。東端の低地はもと古川ふるかわと称し、阿賀川の洪水流路であった。村名はかつて毎月二日に市が開かれたためと伝えるが確証がない。城下へ通るための船渡場があった。文禄三年(一五九四)の蒲生領高目録では高二一九石余。寛文五年(一六六五)の「万改帳大沼郡中荒井組」では本田高一五七石余・新田高三四石余、免七ツ一分八厘余、本村の家数一〇・竈一〇、男三三・女二五、馬七、端村下二日町の家数一一・竈一一、男二九・女二三、馬六。文化一五年(一八一八)の村日記では高一八八石余。化政期の家数二三(新編会津風土記)


二日町村
ふつかまちむら

[現在地名]六日町二日町

五十沢いかさわ川と魚野うおの川の合流地点にあり、五十沢川流域の五十沢郷全体の咽喉を扼する位置にある。美佐島みさしま村とは魚野川を挟んで東の対岸にあたる。東と南は津久野つくの村、北は五十沢川・三国さくり川を隔てていずみ新田。三国街道が当地を通っていたことは、元和四年(一六一八)の堀直寄先触状(小出町歴史資料集)により明らかである。天文四年(一五三五)七月一七日の長尾房長感状(歴代古案)によると「五十沢口」で房長の将古藤清雲軒は長尾為景の将下平次郎太郎を攻略。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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