伊良子清白(読み)いらこせいはく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

伊良子清白
いらこせいはく

[生]1877.10.4. 鳥取,曳田
[没]1946.1.10. 三重,七保
詩人,医者。本名,暉造 (てるぞう) 。別号,すずしろのや。 1899年京都府立医学校卒業。伝染病研究所などに学んだのち日本赤十字病院に勤務。医学校在学中から河井酔茗,横瀬夜雨らと関西での詩歌革新運動に参加し「文庫派」の三羽烏と称された。のちに初期『明星』編集同人にもなったが,1906年多くの作品中 18編を厳選した『孔雀船 (くじゃくぶね) 』を出版,以後詩作を絶った。作詩数は二百余だが一語一句もおろそかにしない彫刻的技法で,立体的,幻想的な構想の作品が多い。典雅な詩語を駆使した表現も絢爛かつ印象的で,薄田泣菫蒲原有明と並ぶ明治の代表的象徴派詩人であった。

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デジタル大辞泉の解説

いらこ‐せいはく【伊良子清白】

[1877~1946]詩人。鳥取の生まれ。本名、暉造(てるぞう)。別号、すずしろのや。文庫派詩人の一人。詩集「孔雀船」がある。

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百科事典マイペディアの解説

伊良子清白【いらこすずしろ】

詩人。本名暉造(てるぞう)。鳥取県生れ。〈いらこせいはく〉とも。京都府立医学校卒。河井酔茗横瀬夜雨と並んで《文庫》派を代表する詩人。高踏的詩風で幻想神秘の世界を表現し,1906年刊行の詩集《孔雀船》は高く評価される。以後詩作からは離れた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

伊良子清白 いらこ-せいはく

1877-1946 明治時代の詩人。
明治10年10月4日生まれ。京都府立医学校在学中から「文庫」派の詩人として活躍。明治39年唯一の詩集「孔雀船(くじゃくぶね)」を刊行。以後詩作をたち,医業に専念した。昭和21年1月10日死去。70歳。鳥取県出身。本名は暉造(てるぞう)。別号にすずしろのや。

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世界大百科事典 第2版の解説

いらこすずしろ【伊良子清白】

1877‐1946(明治10‐昭和21)
明治期の詩人。鳥取県の生れ。本名暉造(てるぞう)。清白は一般に〈せいはく〉とも読まれているが,もともと筆名を〈すずしろのや〉と称し,後に清白と改めたもの。京都府立医学校卒。在学中から詩作し《文庫》の詩人として注目される。上京して医務のかたわら勉学と鏤骨(るこつ)の詩作に励み,詩集《孔雀船(くじやくぶね)》(1906)を刊行。200編から18編を自ら厳選しただけに繊細華麗な幻想の詩風は完成度が高く,自らに厳しい清白の芸術的態度をもたたえている。

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大辞林 第三版の解説

いらこせいはく【伊良子清白】

1877~1946) 詩人。鳥取県生まれ。本名、暉造。別号、すずしろのや。京都府立医学校卒。幻想的神秘的かつ精妙な象徴詩人として「文庫」派の中心的存在であった。詩集「孔雀船」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伊良子清白
いらこせいはく
(1877―1946)

詩人。本名暉造(てるぞう)。別号すゞしろのや。鳥取県八上(やかみ)郡曳田(ひけた)村(現鳥取市河原(かわはら)町)に生まれる。京都府立医学校に学ぶ。『少年園』『青年文』の投書家として詩文に頭角を現し、『文庫』にあっては『巌間(いわま)の白百合(しらゆり)』『夏日孔雀賦(くじゃくふ)』『海の声山の声』などの秀作を発表、漂泊の詩人として明治30年代の詩壇に重きをなした。1906年(明治39)その絶唱を厳選した唯一の詩集『孔雀船(ぶね)』を刊行。『文庫』派解体後、詩壇と絶縁した。医師として横浜、浜田(島根県)、台湾その他各地に転住。昭和期には『女性時代』『白鳥』への寄稿がある。昭和21年1月、疎開先の三重県度会(わたらい)郡七保村(現大紀(たいき)町)にて往診の途次、死去した。[近藤信行]
『『伊良子清白全集』全2巻(2003・岩波書店) ▽『伊良子清白蒐遺詩集』(2003・伊勢志摩文学館) ▽日夏耿之介著『明治大正詩史 下』(1929・新潮社/改訂増補版・1949・創元社) ▽日夏耿之介著『明治浪曼文学史』(1951・中央公論社) ▽『明治文学全集59 伊良子清白他集』(1969・筑摩書房) ▽平出隆著『伊良子清白』2冊(2003・新潮社)』

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