佐久間鼎(読み)サクマカナエ

デジタル大辞泉 「佐久間鼎」の意味・読み・例文・類語

さくま‐かなえ〔‐かなへ〕【佐久間鼎】

[1888~1970]心理学者・国語学者・音声学者。千葉の生まれ。九州大・東洋大教授。日本語文法およびアクセントに関する研究で大きな業績をあげた。著「日本音声学」「現代日本語の表現語法」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「佐久間鼎」の意味・わかりやすい解説

佐久間鼎
さくまかなえ
(1888―1970)

心理学者、国語学者。千葉県東金(とうがね)市に生まれる。東京帝国大学哲学科卒業。1923年(大正12)より2年間ドイツ、フランスに留学してゲシュタルト心理学を修めた。帰国後、九州帝国大学教授(心理学)、東洋大教授(心理学、国語学)などを歴任。1965年(昭和40)には紫綬褒章(しじゅほうしょう)を受章。翌1966年日本学士院会員(心理学)となる。『日本音声学』『音声と言語』『現代日本語の表現と語法』『現代日本語法の研究』『日本語のかなめ』など多くの著書がある。日本語の音声学的研究(とくにアクセント)や語法研究の分野で大きな功績を残した。とりわけ、指示語「こそあど」に関する研究が後の研究者に与えた影響は大きい。

[尾上圭介 2018年10月19日]

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20世紀日本人名事典 「佐久間鼎」の解説

佐久間 鼎
サクマ カナエ

大正・昭和期の心理学者,言語学者 東洋大学学長



生年
明治21(1888)年9月7日

没年
昭和45(1970)年1月9日

出生地
東京

学歴〔年〕
東京帝大文科大学哲学科〔大正2年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔大正12年〕

経歴
大正7年まで大学院在学、9年日本大学予科教授、文部省在外研究員としてドイツ、フランスに留学、14年帰国、九州帝大教授となり、同大付属図書館長、法文学部長を務め、昭和24年退官、名誉教授。駒沢大学教授を経て27年東洋大学教授、学長となった。同大名誉教授。ベルリン派ゲシュタルト心理学を紹介、また日本語の音声学的研究に努めた。著書に「ゲシュタルトの問題と学説」「ゲシュタルト心理学」「日本音声学」「音声と言語」「日本語のかなめ」「日本語の言語理論」「佐久間鼎著作集」なとがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「佐久間鼎」の意味・わかりやすい解説

佐久間鼎 (さくまかなえ)
生没年:1888-1970(明治21-昭和45)

心理学者,音声学者,国語学者。千葉県東金市に生まれる。東京帝大哲学科で心理学を修め,さらにベルリン大学に留学,ゲシュタルト心理学の影響を強く受けた。1925年,帰国して九州帝大教授,49年退官まで心理学講座を担当した。心理学と並行して音声学の研究も試み,日本語のアクセントの体系と本質について,先駆的な業績を残し,また,心理主義による独自の文学学説を提起した。66年日本学士院会員。主著《ゲシタルト心理学》(1930),《日本音声学》(1929),《現代日本語の表現と語法》(1936)など。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「佐久間鼎」の意味・わかりやすい解説

佐久間鼎
さくまかなえ

[生]1888.9.7. 千葉,東金
[没]1970.1.9. 東京
国語学者,心理学者。 1913年東京帝国大学哲学科 (心理学) 卒業。 23年文学博士。 25年九州帝国大学教授,49年退職し名誉教授。 52年東洋大学教授,65年名誉教授。同年紫綬褒章受章。 66年日本学士院会員。心理学を担当してゲシュタルト心理学を紹介する一方,東京アクセントを中心とする日本音声学や現代の話し言葉の文法研究に大きな功績を残した。『日本音声学』 (1929) ,『現代日本語の表現と語法』 (36) ,『現代日本語法の研究』 (40) ,『標準日本語の発音・アクセント』 (59) ,『日本語の言語理論』 (59) など多くの著書がある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐久間鼎」の解説

佐久間鼎 さくま-かなえ

1888-1970 大正-昭和時代の心理学者,言語学者。
明治21年9月7日生まれ。ベルリン大に留学し,大正14年九州帝大教授。のち駒沢大教授,東洋大学長などをつとめる。ゲシュタルト心理学を紹介し,また日本語の音声学的研究をすすめた。昭和45年1月9日死去。81歳。千葉県出身。東京帝大卒。著作に「ゲシタルト心理学」「音声と言語」など。

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367日誕生日大事典 「佐久間鼎」の解説

佐久間 鼎 (さくま かなえ)

生年月日:1888年9月7日
大正時代;昭和時代の心理学者;言語学者。東洋大学学長
1970年没

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