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作図不能問題 サクズフノウモンダイ

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デジタル大辞泉の解説

さくずふのう‐もんだい〔サクヅフノウ‐〕【作図不能問題】

数学の作図題で、求める図形が実際には存在するが、指定された方法では作図が不可能な問題。定規とコンパスを用いるものでは、一般角の三等分、ある立方体の体積の2倍の体積をもつ立方体、与えられた円と同じ面積をもつ正方形の三つが有名。

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百科事典マイペディアの解説

作図不能問題【さくずふのうもんだい】

定規とコンパスを有限回用いただけでは作図できない問題。角の三等分問題立方体倍積問題円積問題ギリシア時代に提出された三大作図不能問題。→作図

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世界大百科事典 第2版の解説

さくずふのうもんだい【作図不能問題 problem of impossible construction】

幾何学において,与えられた条件を満足する図形を特定の器具だけを有限回用いることによって描くということを問題にするが,ある場合には,求める図形が実際には存在するにもかかわらず,指定された方法では描きえないことがある。このような場合にこの問題を作図不能問題という。古代ギリシアの幾何学者によって扱われた使用器具を定規とコンパスに限定する平面図形の作図がもっともよく知られているが,これに関する次の三つの問題がとくに著名である。

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大辞林 第三版の解説

さくずふのうもんだい【作図不能問題】

定規とコンパスとを有限回用いたのでは作図することのできない問題。有名なものとして次の三つがある。 (1) 角を三等分すること(角の三等分問題)。 (2) 与えられた立方体の二倍の体積をもつ立方体の一辺を求めること(立方体倍積問題、またはデロスの問題)。 (3) 与えられた円と等しい面積をもつ正方形をつくること(円正方形化問題、または円積問題)。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

作図不能問題
さくずふのうもんだい

指定された器具を有限回用いて、与えられた条件を満たす図形を描く問題を作図問題という。目的の図形が実際描けるときに、作図可能問題というが、現実に図形は存在するのに、指定された方法では描けないとき、作図不能問題という。定規とコンパス、またはその一方だけを用いて平面図形を描く問題はユークリッド以来、たくさん考えられてきたが、定規とコンパスを用いる作図不能問題では次のギリシアの三大作図不能問題が有名である。(1)角の三等分問題、(2)立方体倍積問題デロスの問題ともいう)、(3)円積問題
 (1)は、与えられた角θに対しθ/3を作図する問題で、cosθ=4cos3(θ/3)-3cos(θ/3)に注意するとa=cosθを与えて
  〔1〕  4x3-3x-a=0
を満たすxを作図する問題になる。
 (2)は、与えられた立方体の体積を2倍にする問題で、
  〔2〕  x3-2=0
を満たすxを作図する問題になる。定規とコンパスで作図できる点の座標は、与えられた体K((1)では有理数とaを含む最小の体、(2)では有理数体)上2のべき次の拡大体の元であることと、〔1〕、〔2〕がK上既約な三次式であることから、作図不能が示される。これはワンツェルPierre-Laurent Wantzel(1814―48)によって1837年に証明された。
 (3)は、与えられた円と同じ面積をもつ正方形を定規とコンパスで作図できるか、という問題で、1882年リンデマンC. L. F. Lindemann(1852―1939)はπの超越性を証明して、これが作図不能であることを示した。このような幾何学的問題が代数的な考察によって解決されることはきわめて興味深い。
 また、定規とコンパスで正n角形が作図できるのは、n=2sp1p2……ptで、p1, p2,……, ptは相異なるpi=2hi+1の形の素数のときで、かつ、そのときに限ることが知られている。[菅野恒雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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