保定(読み)ホテイ

デジタル大辞泉 「保定」の意味・読み・例文・類語

ほ‐てい【保定】

[名](スル)
動物を治療する際に、動かないようにおさえておくこと。
歯列矯正で、矯正装置を用いて歯の位置を移動させたあと、元に戻らないよう固定すること。

ほてい【保定】[地名]

中国河北省中部の商業都市交通路要衝で、農産物集散地。清代には直隷総督の治所だった。パオティン

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精選版 日本国語大辞典 「保定」の意味・読み・例文・類語

ほてい【保定】

  1. 中国河北省中西部の商工業都市。京広鉄道沿線にあり農産物の集散地。民国時代は河北省の省都

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「保定」の意味・わかりやすい解説

保定
ほてい / パオティン

中国、河北(かほく)省中部の地級市。満城(まんじょう)、清苑(せいえん)など5市轄区と15県を管轄し、定州(ていしゅう)市など4県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口1196万6000(2014)。太行(たいこう)山脈の東麓、河北平野を南北に走る交通路の要衝である。漢代に樊輿(はんよ)県が置かれ、以後廃置を繰り返して隋(ずい)代に清苑県となった。五代に泰州(たいしゅう)、宋(そう)代には保州が置かれ河北の中心都市として発達した。中華民国時代には河北省の省都であった。1948年、清苑県の市街地を分離して保定市が置かれた。

 河北に動乱があるときは必争の地となり、また北方異民族の侵入に対する要地でもあった。北京(ぺキン)に国都が置かれてからは、太行山脈を越えて山西に至る居庸(きょよう)、紫荊(しけい)、倒馬(とうば)の三大関門を等しく統括する位置にあり、京畿(けいき)防御の重要地点であった。また京広線、京広高速鉄道が縦貫し、天津(てんしん)と津保線(2015年開通)で結ばれ、河北省中部の物資集積地である。軽工業を中心に、化学繊維、紡績、機械などの工業も発達している。

 市の中心にある古蓮花(これんげ)池は元代に南方の園林を模してつくられたもので、北方の都市のなかにあって江南的風景を呈している。とくに清(しん)代には歴代の皇帝がしばしば北京から遊覧に訪れた。

[秋山元秀・編集部 2017年3月21日]

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改訂新版 世界大百科事典 「保定」の意味・わかりやすい解説

保定 (ほてい)
Bǎo dìng

中国,華北地区の河北省中部の省直轄市。人口90万(2000)。京広鉄道(北京~広州)に沿う。南北朝時代に清苑県がおかれ,遼,金が北京を都としてからは北京南方の軍事・交通上の要地として重視され,元代に保定路がおかれ,明代保定府の府治とされた。清代には直隷省の省治となったこともあり,中華民国時代にも河北省政府がおかれ,解放後も一時河北省人民政府の所在地であった。1948年の河北省解放後市制がしかれた。文化的には今も河北省の高等教育の中心で,河北大学がある。また解放後工業も発達し,紡織,機械,食品などの工場があるほか,とくにフィルム工場と化学繊維コンビナートの所在地として有名である。また河北省中部の物資の集散地として商業が発達している。歴史的都市であるだけに史跡も多く,市中央部の古蓮花池には雍正年間(1723-35)に建てられた蓮池書院などのすぐれた建築が残る。また市北西の満城漢墓からは金縷(きんる)玉衣が発見された。
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百科事典マイペディア 「保定」の意味・わかりやすい解説

保定【ほてい】

中国,河北省中部にある都市。京広鉄路(北京〜広州)と大清河支流の府河との交点に当たる。北京南部の要地として古い歴史をもち,綿花,小麦などを集散。綿織物・化学繊維・製粉・農機具・皮革工業などがある。118万人(2014)。

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普及版 字通 「保定」の読み・字形・画数・意味

【保定】ほてい

安んじる。

字通「保」の項目を見る

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