興福寺南方に所在する真言律宗の寺院。本尊は智光曼荼羅と阿弥陀如来坐像。南都七大寺の一つ元興寺から独立したもので、正式には元興寺と称するが、一般に元興寺極楽坊、極楽坊とよばれる。当寺南方の
大江親通が嘉承元年(一一〇六)に記した「七大寺日記」では、元興寺のうちに「極楽房者智光頼光両聖人之共往生セル房也。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
奈良市中院(ちゅういん)町にある真言律宗の寺。もとは極楽院、元興寺極楽坊と称していたが、1978年(昭和53)に正称を元興寺と改めた。古くは十輪院(真言宗醍醐(だいご)派)とともに元興寺の子院の一つであったが、鎌倉時代に独立し、庶民の信仰を集めた。極楽坊は奈良時代の三論学匠智光(ちこう)が住したことで知られ、本尊の絹本着色智光曼荼羅(まんだら)図(国の重要文化財)は智光が感得したものと伝える。本堂(極楽堂)と禅室は、もと東室南階大坊(ひがしむろなんかいたいぼう)とよばれた一棟の僧房を鎌倉時代に改造し、独立した建物としたもので、本堂はさらに1244年(寛元2)再建された。禅室は奈良時代の部材が多く用いられており、創建当初の僧房形式を知る貴重な遺構である。また五重小塔は元興寺大塔の雛型(ひながた)と伝えられ、古代建築の貴重な資料として、本堂、禅室とともに国宝に指定されている。そのほか、東門、木造阿弥陀如来(あみだにょらい)像、板絵着色智光曼荼羅図などが国の重要文化財に指定されている。また収蔵庫には千体仏、摺仏(すりぼとけ)、笹塔婆(ささとうば)など中世庶民信仰の遺物を多く蔵している。
[里道徳雄]
働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新