児童買春禁止法(読み)ジドウカイシュンキンシホウ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「児童買春禁止法」の意味・わかりやすい解説

児童買春禁止法
じどうかいしゅんきんしほう

平成11年法律52号。正称「児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」。児童ポルノ禁止法とも呼ばれる。児童買春,児童ポルノにかかわる行為などに対する処罰を規定するとともに児童の保護措置を定め,児童の権利擁護を目指す。1999年5月公布,2014年6月改正。児童とは 18歳に満たない者を,児童買春とは金銭などの供与,または供与の約束をして児童と性交や性交類似行為を行なうことをいう。児童買春をした者は 5年以下の懲役または 300万円以下の罰金周旋勧誘をした者は 5年以下の懲役または 500万円以下の罰金あるいは併科され,業者は 7年以下の懲役および 1000万円以下の罰金に処される。児童ポルノとは,児童の性交や性交類似行為,ことさらに性的な部位が強調されている姿態視覚により認識できる方法により描写した写真,電磁的記録にかかわる記録媒体などをいう。児童ポルノを自己の性的好奇心を満たす目的所持,保管した者は 1年以下の懲役または 100万円以下の罰金に処され,提供した者,提供目的で製造,所持,運搬,輸出入した者は 3年以下の懲役または 300万円以下の罰金に処され,不特定多数の者に提供したり公開した者は 5年以下の懲役もしくは 500万円以下の罰金,あるいは併科される。これらの行為を未然に防ぐため,教育,啓発,調査研究や児童の保護体制の整備も定めている。(→児童の権利に関する条約児童憲章児童権利宣言ポルノグラフィー

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