日本大百科全書(ニッポニカ) 「六日町盆地」の意味・わかりやすい解説
六日町盆地
むいかまちぼんち
新潟県南東部、魚野川(うおのがわ)上流にある山間盆地。魚沼盆地ともいう。西は魚沼丘陵の傾動地塊の急斜面で十日町盆地と境し、第四紀末の小地盤運動による低位段丘面が発達している。第二次世界大戦後の国営開拓事業による水田化が進んでいる。東部は越後(えちご)三山から流れ出す小支流による扇状地群が連続し、八色原(やいろっぱら)、城内原(じょうないはら)、登川原(のぼりがわはら)などの扇央原野が多く、ここも開拓事業が進められたが、減反政策で開田できず、畑作転換で特産物づくりに苦労している。清水(しみず)トンネルの貫通で、盆地中央は首都圏高速交通時代の幹線になり、JR上越線、上越新幹線、関越自動車道、国道17号などの工事が集中し、急激に開発が進み、湯沢(ゆざわ)、塩沢(しおざわ)、六日町、大和(やまと)の四つの町の性格を一変させた(塩沢町、六日町、大和町は現南魚沼市)。温泉、スキー場、民宿の町として年間1000万を超える観光客を集めている。
[山崎久雄]