共同不法行為(読み)きょうどうふほうこうい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

共同不法行為
きょうどうふほうこうい

複数の者が共同で不法行為を行うことをいう。共同とは,各自の行為の間に意思の共同がなくても客観的な連関があればよいとされている。また,教唆者,幇助者は共同不法行為者とみなされる (民法 719条2項) 。共同不法行為者は連帯して損害を賠償しなければならない (719条1項) 。しかし,その連帯というのは,通常の連帯債務のように共同の目的をもって発生したものではないから,債務者の間に負担部分はないものとされている (不真正連帯債務) 。

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デジタル大辞泉の解説

きょうどう‐ふほうこうい〔‐フハフカウヰ〕【共同不法行為】

複数の行為者が共同で他人に損害を加えること。共同行為者が連帯して賠償責任を負う。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうどうふほうこうい【共同不法行為】

数人が共同して一つの不法行為を行うこと。例えば数人が共謀して他人を襲い,その人の物をこわし,また負傷させた場合には,この襲撃に参加した数人の行為が一つの不法行為として把握され,共同不法行為と呼ばれる。これは講学上狭義の共同不法行為といわれるもので,民法719条1項前段所定の,数人が各自連帯して負う損害賠償義務を発生させる事実(法律要件)である。これに対して広義の共同不法行為は,民法719条が定める数人の行為者の連帯損害賠償義務を発生させる,すべての場合を含んだものである。

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大辞林 第三版の解説

きょうどうふほうこうい【共同不法行為】

二人以上の人が共同して行う不法行為。生じた損害については連帯して賠償責任を負う。

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世界大百科事典内の共同不法行為の言及

【不法行為】より


[特殊な不法行為]
 日本の民法では,これまで説明してきた709条の一般的不法行為のほかに,いくつかの特殊な不法行為の規定が定められている。責任無能力者の監督者の責任(714条),使用者責任(715条),工作物責任(717条),動物占有者責任(718条),および共同不法行為(719条)がそれである。これらの諸規定による不法行為責任は,支配的見解によれば,土地の工作物の所有者の責任(717条1項但書)を唯一の例外として,いずれも過失責任の原則に立脚したものと解されている。…

※「共同不法行為」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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