冠山山地(読み)かんむりやまさんち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「冠山山地」の解説

冠山山地
かんむりやまさんち

中国山地の西縁をなす山地広島県,山口県,島根県にまたがる。冠山 (1339m) を主峰とし,から阿佐山 (1218m) ,大佐山 (1069m) ,恐羅漢山 (おそらかんざん。 1346m) ,羅漢山 (1109m) など 1000m級の山が続く。山地一帯は北東から西方向の断層地形が発達する。太田川の本・支流はいずれもこの山地に源を発し,断層線に沿って深い谷を刻む。柴木川の三段峡や滝山川の滝山峡はこの代表である。広島県側には太田川の水量調節と発電用のダムが数多く建設されている。かつてはたたら製鉄で知られ,砂鉄採取,燃料用木炭の生産が盛んであった。林相は冷温帯林ブナ林ツガウラジロガシなど暖帯広葉樹の混合林をなす。花崗岩地帯の断層地形と深い峡谷の自然景観から,一部は西中国山地国定公園に指定され,冬はスキー場が各地に開かれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)「冠山山地」の解説

冠山山地
かんむりやまさんち

中国脊梁(せきりょう)山地の西部を占める山塊で、広島、島根、山口の県境にあたる。主峰の冠山(1339メートル)、恐羅漢山(おそらかんざん)(1346メートル)、大佐(おおさ)山(1069メートル)、阿佐(あさ)山(1218メートル)などが続き、西中国山地国定公園の一部をなしている。山頂にはそれぞれ平坦(へいたん)面があり、中国山地の高位侵食面を示している。林相は落葉樹林でパルプ材として用いられる。緩斜面が多くスキー場や放牧場となっている。

[北川建次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア「冠山山地」の解説

冠山山地【かんむりやまさんち】

中国山地西部の山塊。〈かむりやま〉とも。島根・広島・山口県境の冠山(1339m)を主峰に,島根・広島県境をなす1000〜1300mの山が連なり,山塊中の山頂平たん面をもつ山は主峰同様冠山の名がある。林業は未開発地域が多いが,断層谷をなす太田川・錦川水系では電源開発が活発。
→関連項目中国山地西中国山地国定公園美和[町]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉「冠山山地」の解説

かんむりやま‐さんち【冠山山地】

島根・広島・山口の県境にある山地。中国山地脊梁せきりょう部西部をほぼ南北に走る山塊。北から南に大佐おおさ山・恐羅漢おそらかん・冠山・羅漢山などが連なる。山頂にはそれぞれ平坦面が残る。傾斜面も多く、放牧場やスキー場になっている。西中国山地国定公園に属する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の冠山山地の言及

【冠山】より

…83年開通の中国自動車道は冠高原を長さ2190mの冠山トンネルで貫き,近くには吉和インターチェンジがある。冠山より北東50kmの阿佐山(1218m)までを冠山山地と呼び,恐羅漢(おそらかん)山(1346m),十方山(1319m)など山頂に小起伏面を残す山々からなり,山間の柴木川最上流部に年間降水量2500~2800mmをもつ八幡盆地をはさむ。広島・岡山両県北部に連なる東中国山地に対し,この山地を西中国山地とも呼び,また芸北山地の名もある。…

【中国山地】より

中国地方の中央やや北寄りを兵庫県北東部から山口県周防灘沿岸まで東西に走る脊梁山地。広義には北の石見(いわみ)高原,南の吉備(きび)高原を含むこともあるが,ここでは狭義に従う。中国山地は山陰地方山陽地方の分水界をなすが,江の川のみは山陽側にも広い流域をもちながら,中国山地を横断して日本海に注ぐ。この横断部分より東側を東中国山地,西側を西中国山地(冠山(かんむりやま)山地)と呼ぶ。 東中国山地はほぼ東西に走るが,細かくみると吉井川,旭川,高梁(たかはし)川などの上流によっていくつかの山塊に分断されている。…

※「冠山山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

半夏生

半夏ともいう。七十二候の一つで,本来は夏至後 10日目から小暑の前日までをいったが,現行暦では太陽の黄経が 100°に達する日 (7月1日か2日) を半夏生とし,雑節の一つとして記載している。この頃半...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android