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太田川 おおたがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

太田川
おおたがわ

静岡県西部を南流して遠州灘に注ぐ。全長約 44km。森町北端春埜山 (はるのさん) に発し,磐田原台地の東側に沖積地を形成する。河口の磐田市福田は遠州灘の漁港の一つ。天竜川漂砂が沿岸流などによって運ばれ,河口付近に砂丘が発達。そのため下流域は排水不良で低湿地となり,自然堤防上の集落ではチャ (茶) ,温室メロン,イチゴの栽培が行なわれている。河口付近は御前崎遠州灘県立自然公園に属する。

太田川
おおたがわ

広島県西部を流れる川。中国山地の西縁,冠山山地冠山 (1339m) に源を発し,断層谷に沿って北東へ流れ,柴木川 (しわきがわ) ,滝山川,水内川 (みのちがわ) を合わせて南東流し,下流で三篠川 (みささがわ) を合流したのち南西に流れて広島市で猿猴川 (えんこうがわ) ,京橋川,元安川,天満川,太田川 (本流) ,太田川放水路の6本の川に分流して広島湾に注ぐ。全長 103km。流域の大部分は山地。上流域では浸食作用が激しく,支流柴木川の中流に三段峡,滝山川に滝山峡などの峡谷が発達。三段峡は,付近一帯の植物の美観と相まって特別名勝に指定され,西中国山地国定公園に属する。中流域の加計から可部までは曲流が多く,穿入蛇行の峡谷がみられる。広島平野は太田川が形成した典型的な三角州平野。江戸時代から盛んであった砂鉄の採取とそれらを運ぶ太田川水運は,1899年加計までの軽便鉄道の開通で機能を失った。上流には多くのダムがあり,電力・飲料・工業用水の供給源となっている。

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デジタル大辞泉の解説

おおた‐がわ〔おほたがは〕【太田川】

広島県西部を流れる川。冠山(かんむりやま)に源を発し、広島湾に注ぐ。水質が良く、水道取水源として利用される。長さ103キロ。広島市街で六つに分流する。

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百科事典マイペディアの解説

太田川【おおたがわ】

広島県西部の中国山地に発し,広島湾に注ぐ川。長さ103km,流域面積1710km2。下流に三角州が発達,広島市街がある。かつて広島藩水運の動脈で,茶・紙・鉄・木炭などが運ばれ,またアユ漁も盛んであった。
→関連項目加計[町]戸河内[町]広島[県]広島[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

おおたがわ【太田川】

広島市中央を貫流する川。広島県西部の冠(かんむり)山(1339m)に源を発して北東に流れ,加計で南東に転向してから深い穿入(せんにゆう)曲流谷をつくり,可部より下流は南西に細長い広島平野を形成し,広島湾に注ぐ。幹川流路延長103km,全流域面積1690km2。その間,左岸から三段峡(特名)をつくる柴木川,滝山川,根之谷川,三篠(みささ)川などの支流を,右岸から筒賀川,水内(みのち)川,安川を合わせる。

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大辞林 第三版の解説

おおたがわ【太田川】

広島県西部を流れて広島湾に注ぐ川。県西境の冠かんむり山付近に源を発する。長さ約103キロメートル。広島市街で六つの川に分流。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔広島県〕太田川(おおたがわ)


広島県西部を流れる川。1級河川(太田川水系)。延長103km。流域面積1710km2。山口・島根県境に近い冠(かんむり)山(標高1339m)に源を発し、東流して広島市安佐(あさ)北区で三篠(みささ)川と合流。南流して旧太田川を分流し、計5ヵ所の河口から広島湾に注ぐ。河口部の広島市街地では5河川に分流、大三角州をつくる。江戸時代は広島城下町と上流の加計(かけ)を結ぶ舟運が通じ、広島藩の年貢米や木材などの輸送路だった。上・中流は中国山地を曲流し多目的ダムや水力発電所が多数立地、中国地方随一の電源地帯をなす。下流の広大な三角州に広島市街地がある。支流の柴木(しわき)川上流に特別名勝の三段(さんだん)峡があり、滝や深淵(しんえん)が連続する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太田川
おおたがわ

広島県西部を流れて広島湾に注ぐ川。一級河川。山口・島根県境に近い冠山(かんむりやま)(1339メートル)に発し、中国山地を嵌入(かんにゅう)蛇行しながら東流し、広島市北部で、県東部から流れてきた三篠(みささ)川と合流する。三篠川との合流点付近から向きを南に転じ、広島市街で猿猴(えんこう)川、京橋川、元安(もとやす)川、太田川(本川)、天満(てんま)川、太田川放水路の六つに分かれ、デルタを形成する。延長103キロメートル、流域面積1710平方キロメートル。中国山地を流れる上流部には峡谷が多く、支流柴木(しわき)川には国の特別名勝の三段峡がある。三篠川との合流点以南から広島湾までの約20キロメートルは、沖積平野である広島平野を形成する。かつて中国山地に多くみられた「たたら製鉄」は、洪水を招くので太田川流域では禁止されていた。藩政時代には現在の安芸太田(あきおおた)町まで舟運があり、広島藩内の交通の大動脈であったが、昭和初年には陸上交通にとってかわられた。流域は林業地帯をなし、また水力発電が盛んに行われている。[北川建次]

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世界大百科事典内の太田川の言及

【鵜飼い】より

…このように,日本の鵜飼いは,各地の風土,社会的・経済的条件に適合した独自の技法をとっていたが,かつて鵜飼いを行っていた地方は全国で150ヵ所ほど確認されており,動物性タンパク源として川魚に対する欲求がいかに高かったかを示している。明治前期の太田川(広島県)では,1羽のウが1夜でとる魚は300尾を下らなかった。貪食なウが川を狩りつづけると魚に安住の場をあたえず濫獲になる。…

【広島平野】より

…広島県南西部,太田川下流部の平野。中流部の古生層地域を穿入(せんにゆう)曲流してきた太田川は,広島市の可部で三篠(みささ)川と根ノ谷川を合わせ,南南西に流れて広島湾に注ぐ。…

※「太田川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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