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電源開発 でんげんかいはつ development of power resources

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電源開発
でんげんかいはつ
development of power resources

産業用,家庭用などの電力需要をまかなうため,電力の供給設備を建設すること。日本では電源開発調整審議会 (会長,内閣総理大臣。大蔵,農林水産,通商産業など各関係大臣と学識経験者を含め 14名で構成) で,電源開発に要する資金の調達や,電源開発を行う者など細目を決定する。

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デジタル大辞泉の解説

でんげん‐かいはつ【電源開発】

電力を得るために、ダムや発電所などの発電施設を整えること。またその事業。
[補説]会社名別項。→電源開発

でんげんかいはつ【電源開発】[会社名]

火力・水力発電所や送変電設備を建設・運用し、電力供給などの事業を行う卸電気事業者。全国68か所に発電所を所有し、約1640万キロワットを供給する(平成27年3月末現在)。昭和27年(1952)、第二次世界大戦後復興期の全国的な電力不足を克服するため、政府と電力会社が出資する特殊会社として設立。平成16年(2004)、東京証券取引所第一部に上場し完全民営化。愛称、J-POWER(ジェーパワー)。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんげんかいはつ【電源開発】

発電のために必要な大規模な施設(水力発電所や火力発電所原子力発電所)を建設すること。日本の電源開発の歴史は100年になるが,当初の内容は開発というにはほど遠いものであった。1887年に東京電灯会社は最初の発電を行ったが,それは30馬力のボイラーと25kWの直流発電機で発電し,210Vの電圧で1~2kmほどの範囲に送電するものであった。1880年代末から90年代末にかけて電灯会社が全国主要都市に設立されたが,それらは電灯需要に応じた都市における小規模火力,市内送配電という共通の内容をもっていた。

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大辞林 第三版の解説

でんげんかいはつ【電源開発】

発電のために必要なダムや貯水池を建設したり、発電施設を整えたりすること。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電源開発
でんげんかいはつ

電気を生産する発電所を建設すること。主要な発電所には、水力発電所や火力発電所、原子力発電所などがある。このうち火力発電所は、使用する燃料によって、石炭火力発電所、石油火力発電所、天然ガス火力発電所などに分かれる
 電源開発の中心的な担い手となるのは、電気を販売することを事業目的とする電気事業者である。ただし、ときには、電気を自家用で使用する製造業者などが、電源開発を行うこともある。[橘川武郎]

歴史

日本最初の電力会社として1883年(明治16)に設立された東京電燈(でんとう)は、1887年には南茅場(かやば)町火力発電所の運転を開始し、一般向けの電気供給を始めた。世界最初の一般供給用発電所がイギリスのロンドンで運転を開始したのは1882年のことであるから、南茅場町火力発電所は、それからわずか5年だけ遅れて運転を開始したことになる。
 事業開始から1904年(明治37)の日露戦争までの時期には、東京電燈、名古屋電燈、大阪電燈などの主要な電力会社は、都心近くに建設した小規模な石炭火力発電所から、おもに都市内の電灯需要向けに電気を供給するという事業形態をとっていた。しかし、日露戦争前後の時期になると、二つの面で状況が変化した。一つは、1900年代前半にアメリカで、5万ボルト以上の高圧による長距離送電が実現したことである。いま一つは、日露戦争勃発を契機に火力発電用燃料となる石炭価格が急騰したことである。
 このような状況変化を受けて東京電燈は、山梨県桂川(かつらがわ)水系に出力1万5000キロワットの駒橋(こまはし)発電所を建設し、そこから5万5000ボルトの電圧で東京へ向け76キロメートルの距離を送電するという事業計画を策定した。東京電燈の駒橋発電所は、1907年12月に竣工(しゅんこう)した。長距離高圧送電技術を導入した東京電燈駒橋発電所の運転開始は、日本の電源構成が火主水従から水主火従へ転換する契機となった。全国で中・長距離の高圧送電を利用した水力開発が活発化し、1912年には、水力発電所の出力が火力発電所の出力を凌駕(りょうが)するに至った。日本の電力業は、その後、1960年代の初頭まで継続する「水主火従の時代」を迎えることになった。
 第二次世界大戦後の1951年(昭和26)に実施された電気事業再編成によって発足した民間9電力会社(北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州電力)は、電力不足を解消するため、積極的に電源開発に取り組んだ。1973年の石油危機までの時期に日本で電源開発が活発に展開される過程では、電源構成面で二つの大きな変化が生じた。1960年代初頭における水主火従から火主水従への転換と、1960年代半ばにおける原子力発電の登場が、それである。
 まず、電源構成の火主水従化についてみれば、火力が水力を凌駕したのは、発電設備出力では、9電力会社で1961年度、日本全体で1962年度のことである。また、発電電力量では、9電力会社で1960年度、日本全体で1962年度である。これは、第二次大戦前後にアメリカで火力発電の技術が進歩し、コストが低下したことを反映したものであった。
 高度経済成長期において火力開発が活発化したのは、火力発電の原価が低下したからであるが、その要因は、高能率化や大容量化だけではなく、燃料費の低減にも求めることができる。燃料費を低減させるうえで大きな意味をもったのは、火力発電所用燃料が石炭から石油へ転換したことであった。9電力会社全体の汽力発電用燃料の発熱量に占める比率を見ると、1964年度に石油(重油+原油)が初めて石炭を上回り、以後油主炭従が定着するようになった
 高度成長期に日本の電源構成面で生じた、火主水従化と並ぶもう一つの大きな変化は、原子力発電の事業化であった。1963年の原研(日本原子力研究所)動力炉試験炉における原子力発電成功に続いて、1966年7月には日本原子力発電(株)(1957年11月設立)の東海発電所が、日本で初めて商業ベースでの原子力発電を開始した。
 1970年代半ばに石油危機が起こると、日本の経済成長率は低下し、電力需要の伸びも鈍化するようになった。これに伴い電源開発のペースは、スローダウンするにいたった。
 高度成長末期に日本の電源構成は石油火力に大きく依存するようになっていたが、石油危機による原油価格の高騰によって、電源構成の「脱石油化」が強く求められるようになった。石油危機後、石油火力に代わって日本の電源開発の中心となったのは、原子力、LNG(液化天然ガス)火力、海外炭火力、の三者であった。これらのうちLNG火力は1970年に運転を開始した東京電力の南横浜発電所(神奈川県)を、本格的な海外炭火力は1981年に運転を開始した電源開発(株)の松島火力発電所(長崎県)を、それぞれ嚆矢(こうし)とする。[橘川武郎]

電源開発の変化

2011年(平成23)3月11日に発生した東日本大震災と、それに伴う東京電力・福島第一原子力発電所事故は、日本の電源開発のあり方を大きく変える意味合いをもった。「脱原発依存」の方向性が確認され、電源構成における原子力発電の比率は、低下することになった。
 それとは対照的に、再生可能エネルギーを使った発電の規模が拡大されるにいたった。再生可能エネルギーには、太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマスなどが含まれる。2012年には、再生可能エネルギーによる発電を拡充するための方策として、固定価格買取制度もスタートした。
 再生可能エネルギーを利用した発電には、稼働率が低い、出力変動が激しい、コストが高い、などの問題がある。ただし、太陽光や風力については、技術革新の進行によりコストが低下しつつあり、今後の普及に期待が高まっている。太陽光発電や風力発電の普及のためには、送変電設備の増強が最大の課題となる。一方、地熱・小水力・バイオマスによる発電には、稼働率や出力変動の問題がない。地熱発電や小水力発電の拡充のためには様々な規制の緩和が、バイオマス発電の拡充のためには物流コストの削減が、それぞれ大きな課題となる。[橘川武郎]
『栗原東洋編『現代日本産業発達史 電力』(1964・交詢社) ▽松永安左エ門著『電力再編成の憶い出』(1976・電力新報社) ▽橘川武郎著『日本電力業発展のダイナミズム』(2004・名古屋大学出版会) ▽橘川武郎著『通商産業政策史1980-2000第10巻 資源エネルギー政策』(2011・経済産業調査会) ▽橘川武郎著『電力改革――エネルギー政策の歴史的大転換』(講談社現代新書) ▽経済産業省編『エネルギー白書』各年版(エネルギーフォーラム) ▽電気事業連合会統計委員会編『電気事業便覧』各年版(日本電気協会)』

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