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初夜権 しょやけん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

初夜権
しょやけん

結婚に際して,花婿以外の男性が婿に先立って花嫁に対してもつ初交の権利。大きく分けて,(1) 権力や指導力をもつ領主,首長,長老などがこれを行使する場合と,(2) 僧侶,呪医,巫者などの聖職者が行う場合,(3) さらには外来者や旅人に依頼して行う場合,などがある。

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デジタル大辞泉の解説

しょや‐けん【初夜権】

昔、結婚の際、領主・聖職者・長老などが新郎よりも先に新婦と交わることを公認されていた権利。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

初夜権【しょやけん】

領主,首長,聖職者などが花婿に先立って花嫁と同衾(どうきん)する権利。血の汚れが強く意識されたため,初交時の出血に対する恐怖,悪霊の祟(たたり)からのがれようとする観念が庶民の間に生まれ,これが初夜権成立の動機となったとされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょやけん【初夜権】

婚姻に際して,花婿以外の者が花嫁と最初の性交をなす権利。初夜権をもつのは僧侶,王,地主が多く,長や呪医の例も少なくない。中世ヨーロッパの地主や僧侶,またヒンドゥー教カンボジアの仏教の僧侶にもかつてこの例が見られ,またエスキモーのシャーマン,南米インディオの呪医にも散見する。この習俗において注目すべきは,花嫁との初交に対してしばしば花婿が抵抗を示し,これを避けようとすることである。それは疑いもなく,初交,ことに処女膜の血に伴う呪術的危機への懸念,恐怖と密接にかかわっている。

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大辞林 第三版の解説

しょやけん【初夜権】

結婚に際し、領主・祭司・僧侶などが、花嫁に対してもつ初交の権利。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

初夜権
しょやけん

結婚直前または初夜に、花婿に先だって、花婿以外の男性が花嫁と性関係をもつ権利のことをいう。婚前の処女性を尊ぶ思想には、夫婦関係の排他性という社会的・心理的要因があり、さらにその背景には、しばしば女性の生殖能力に対する呪術(じゅじゅつ)的信仰がある。古代インドでは、シバ神の表象である石製、金属製、象牙(ぞうげ)製の男根(リンガム)によって結婚前の女性の破瓜(はか)がなされ、また古代ローマの花嫁は、同じ意味で、男根神像の膝(ひざ)の上に座らなければならなかった。ヘロドトスの記述によると、バビロニアの女性は、結婚前にただ1人の旅人(異郷人)に身を任せなければならなかった(旅人を神の仮の姿とする見方は、世界各地に多い)。しかし、多くの場合、初夜権をもつのは、封建地主や聖職者であった。聖職者は神の代理人として処女に接し、彼女に豊かな生殖能力を与えるものとされている。また、破瓜による出血は、月経による出血より危険であるため、男性はこれを避け、神にとくに保護された聖職者のみがこの危険に耐えられるという説もある。これによると、花婿は身を守ることができ、花嫁は生殖能力を増強できるというので、初夜権の行使者に謝礼金を支払う場合もあった。王侯、貴族、領主などの世俗的権力者による初夜権の行使については、以上のような宗教儀礼とは別に、身分制度や権力構造との関連で問題にしなければならない。[丸山孝一]

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