呪医(読み)じゅい(英語表記)medicine man; witch doctor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「呪医」の解説

呪医
じゅい
medicine man; witch doctor

として呪術的な手法によって病気治療を行う職能。地域や場合によって,呪術に依存することもあれば,近代医学の見地からも十分に承認することができる薬草などを用いることもあり,あるいはまた一種の精神分析的な療法を行なっている場合もあるが,多くの場合それらの複合である。シャーマン司祭呪術師,日本の陰陽師などは,しばしば呪医でもある。また特定,特殊な家族や家筋から選ばれることも多い。

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世界大百科事典 第2版「呪医」の解説

じゅい【呪医 medicine man】

呪術的方法を主とする病気治療者のこと。一般的に言えば,呪術的方法とは,因果関係についての一定原理前提として,神霊などの人格的な力や非人格的な神秘的力を直接に統御し操作しようとする行為である。
[病因論と診断]
 呪医が指摘する病因は二つのタイプに分けることができる。第1のタイプは,食べ過ぎや冷たい雨にうたれたといったような直接的な病因である。第2のタイプは,病状に対してだれが責任があるのかという観点からみられた病因である。

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世界大百科事典内の呪医の言及

【クランデロ】より

…ラテン・アメリカの土着の呪医。治療に当たる病いの原因は各種あり,アイレ(空気)のバランスのくずれ,スストやエスパント(驚き),ムイナ(極度の怒り),寒暖のバランスのくずれ,邪視,ナグアル(人にとりついている動物)やトノ(守護動物)と人との不調和,各種の霊の働き(メスティソ姿の害悪をもたらす霊など),魔術,妖術,聖人や神の怒りなどがあげられる。…

【毒】より

…16世紀毒使いとして非難を浴びたパラケルススが毒はでもあることを述べているが,その量によってトリカブトが神経痛の薬になったり,ほかにも強心剤,血圧降下剤となるものも多く,部族社会でもその使用がみられる。部族社会で呪医(じゆい)として活動するシャーマンは,敵を〈毒殺〉する一方で,味方の治療をするためにしばしば毒キノコや幻覚作用のある植物を口にし,霊的世界と往来する例がみられる。これらの幻覚薬は新大陸でよく知られており,カリフォルニアからメキシコにかけてのインディオが使うペヨーテ,南アメリカにまで広がるチョウセンアサガオ(ともにアルカロイド毒),アマゾン流域のキントラノウ科の植物(Banisteriopsis caapi),メキシコや東北アジアにみられるシビレタケ(シロサイビン毒),テングタケ(ムスカリン毒)がその代表であろう。…

※「呪医」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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