改訂新版 世界大百科事典 「東シベリア海」の意味・わかりやすい解説
東シベリア海 (ひがしシベリアかい)
Vostochno-Sibirskoe more
ロシア連邦北東部,北極海の属海で,ノボシビルスク諸島とウランゲリ島の間の海。面積約91万3000km2。最深点は915mであるが,全体として大陸棚が広く張り出す。インディギルカ川,コリマ川などが流れこむので,沿岸部では塩分はうすく5‰程度,西部の海域で20‰である。水温は夏季に4~8℃(河口付近)ないし0~1℃(沖合),冬季には-1.2~-1.8℃。盛夏にも多くの浮氷がみられるため,船舶は海岸に近い開けた海域を通過しなければならず,航行可能の日数も少ない。干満差は10cm程度で小さい。アザラシ,セイウチ狩りと若干の漁業が行われる。おもな港は,チャウンスカヤ湾のペベクpevekである。
執筆者:渡辺 一夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報