カムチャツカ半島から千島列島を経て、北海道に入り、知床(しれとこ)半島から中央高地の大雪山、十勝(とかち)岳に至る第四紀(過去約170万年間)の火山帯。輝石安山岩の成層火山が多いが、千島列島北端の阿頼度(あらいと)火山は、環太平洋火山帯では珍しい橄欖(かんらん)石とアルカリ(カリウム、ナトリウム)に富む玄武岩である。十勝岳には角閃(かくせん)石安山岩もある。北海道北東部には屈斜路(くっしゃろ)、摩周などのカルデラがあり、北千島にもカルデラをもつ火山がある。北海道の十勝岳、大雪山、雌阿寒岳、アトサヌプリ、カムイヌプリ、知床硫黄(いおう)山は活火山で、すべて国立公園になっている。千島列島には約30の活火山がある。日本の第四紀火山を東西の二火山帯に大別する場合は、東日本火山帯に含まれる。
[諏訪 彰]
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…その後,火山帯に地質構造や岩石成因上の意義をも付加させ,火山帯の編成変えが行われてきており,現在では千島,那須,鳥海,富士,乗鞍(御嶽),大山(白山),霧島(琉球)の7火山帯にまとめるのが普通である。
[千島火山帯]
カムチャツカ半島の東岸に沿って縦走し,弧状の千島列島を経て,知床半島から北海道中央高地の大雪山,十勝岳に至る火山帯。環太平洋火山帯の一部で,千島弧に沿って火山は雁行状に配列する。…
※「千島火山帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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