千島火山帯(読み)チシマカザンタイ

デジタル大辞泉 「千島火山帯」の意味・読み・例文・類語

ちしま‐かざんたい〔‐クワザンタイ〕【千島火山帯】

カムチャツカ半島から千島列島を経て北海道中央部に達する火山帯環太平洋火山帯一部を占める。

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精選版 日本国語大辞典 「千島火山帯」の意味・読み・例文・類語

ちしま‐かざんたい‥クヮザンタイ【千島火山帯】

  1. カムチャツカ半島中部東岸から千島列島を経て北海道中央部に達する弧状火山帯。環太平洋火山帯の一部に属する。北海道本島では、十勝岳大雪山などが含まれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「千島火山帯」の意味・わかりやすい解説

千島火山帯
ちしまかざんたい

カムチャツカ半島から千島列島を経て、北海道に入り、知床(しれとこ)半島から中央高地の大雪山、十勝(とかち)岳に至る第四紀(過去約170万年間)の火山帯。輝石安山岩の成層火山が多いが、千島列島北端の阿頼度(あらいと)火山は、環太平洋火山帯では珍しい橄欖(かんらん)石とアルカリカリウムナトリウム)に富む玄武岩である。十勝岳には角閃(かくせん)石安山岩もある。北海道北東部には屈斜路(くっしゃろ)、摩周などのカルデラがあり、北千島にもカルデラをもつ火山がある。北海道の十勝岳、大雪山、雌阿寒岳アトサヌプリカムイヌプリ、知床硫黄(いおう)山は活火山で、すべて国立公園になっている。千島列島には約30の活火山がある。日本の第四紀火山を東西の二火山帯に大別する場合は、東日本火山帯に含まれる。

諏訪 彰]


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百科事典マイペディア 「千島火山帯」の意味・わかりやすい解説

千島火山帯【ちしまかざんたい】

カムチャツカ半島から千島列島を通って北海道知床半島に至り,硫黄山,阿寒火山群から十勝岳に至る弧状の火山帯。千島列島ではアライト(阿頼度)島,マツア(松輪)島,ミリナ山(新知岳),羅臼山など。大雪山から暑寒別岳に至る諸火山まで含める人もいる。
→関連項目阿寒国立公園石狩山地斜里岳

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千島火山帯」の意味・わかりやすい解説

千島火山帯
ちしまかざんたい

カムチャツカ半島から千島列島を経て北海道中央部にいたる火山帯。カムチャツカ半島から千島弧に沿って多数の火山を噴出。屈斜路火山群,十勝火山群を含む。千島列島にはチャチャ岳 (1822m) ,マツワ島,ケトイ島,西ヒトカップ山 (1566m) など活火山や火山島が多く,北海道にも硫黄山 (1563m) ,雌阿寒岳 (1499m) ,十勝岳 (2077m) などの活火山がある。屈斜路湖,摩周湖をはじめ,千島列島中のオンネコタン島,シムシル島などにカルデラがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「千島火山帯」の意味・わかりやすい解説

千島火山帯 (ちしまかざんたい)

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世界大百科事典(旧版)内の千島火山帯の言及

【火山帯】より

…その後,火山帯に地質構造や岩石成因上の意義をも付加させ,火山帯の編成変えが行われてきており,現在では千島,那須,鳥海,富士,乗鞍(御嶽),大山(白山),霧島(琉球)の7火山帯にまとめるのが普通である。
[千島火山帯]
 カムチャツカ半島の東岸に沿って縦走し,弧状の千島列島を経て,知床半島から北海道中央高地の大雪山,十勝岳に至る火山帯。環太平洋火山帯の一部で,千島弧に沿って火山は雁行状に配列する。…

※「千島火山帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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