北海道の中央部を占める山地で、大きく大雪・十勝岳火山群、石狩中央山地、
狭義の石狩山地は石狩中央山地をいう。同山地は日高造山運動による褶曲山地で、おもに日高層群とよばれる古生層からなる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
北海道中央部に位置し,大雪・十勝火山群,石狩中央山地,然別(しかりべつ)火山群を含む山地。狭義では石狩中央山地を指す。造山運動によって形成された山地の一部に火山群がのり,北に接する北見山地,南に続く日高山脈とともに北海道の背骨を造っている。北斜面の石狩川,常呂(ところ)川,南斜面の十勝利別川,空知川の河谷がほぼほかの山地との境となり,西は上川盆地,富良野盆地,南は十勝平野に臨む。石狩中央山地は,主要な山嶺線が東西に走り,石狩岳(1967m)を最高峰とし,その東に音更(おとふけ)山,ユニ石狩岳,三国山が,西に沼ノ原山などが連なり,石狩国と十勝国との境界をなす。古生層の日高層群を主体とするが,音更山,ユニ石狩岳では基盤の花コウ岩の露出がみられ,沼ノ原山などでは安山岩や第三紀層が山体の構成に見られる。大部分が大雪山国立公園の区域で,特別保護区域の部分が広く,そのほとんどが針葉樹林または混交林となっているが,標高1500m付近で森林限界を越える。
執筆者:岡本 次郎
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
北海道中央部に位置し、大雪(たいせつ)・十勝(とかち)火山群、石狩中央山地、然別(しかりべつ)火山群を含む山地。西は上川(かみかわ)、富良野(ふらの)両盆地に臨み、北に接する北見山地、南の日高山脈とともに北海道の背骨をつくる。基本的には褶曲(しゅうきょく)運動によって形成され、その一部に火山群がのっている。石狩川、常呂(ところ)川、利別(としべつ)川、空知(そらち)川の河谷がおおむね他の山地との間を区画する。石狩中央山地は主峰の石狩岳(1967メートル)を最高峰とし、主要な山嶺(さんれい)線は東西に走って、東へ音更(おとふけ)山、ユニ石狩岳、三国山、西へ沼ノ原山などが連なり、石狩国と十勝国との境界をつくっている。古生層の日高層群を主体とするが、音更山、ユニ石狩岳では基盤の花崗岩(かこうがん)の露出がみられ、沼ノ原山などでは安山岩や第三紀層がみられる。大部分が大雪山国立公園の指定地域で、特別保護区域が広く、標高1500メートル以上では森林限界を超えるが、概して針葉樹を主とする天然林に覆われている。
[岡本次郎]
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