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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
脂肪油のうち薄層にして長時日放置すれば、乾燥皮膜を形成するものをいう。ヨウ素価100~130。リノール酸のグリセリドを主成分とし、かなりの量のオレイン酸および少量の飽和脂肪酸グリセリドを含む。乾性油の特性成分であるリノレン酸の含有量は通常きわめて小である。食用油として使用される。塗料用にも用いうるものがある。大豆油(ゆ)(乾性油に分類されることがある)、菜種油(あぶら)、米糠油(こめぬかゆ)、コーン油(ゆ)、綿実油(めんじつゆ)、ごま油(あぶら)などが代表的なものである。生産額も多額なものが多い。植物油中一般に価格が安い。
[福住一雄]
乾性油と不乾性油との中間程度の乾燥性をもつ脂肪油.一般にヨウ素価100~130で,リノール酸グリセリドを主成分とするものが多い.なたね油,ごま油,綿実油,大豆油などがこの例で,植物油中で生産量がもっとも多い.食用油として重要なものが多く,せっけんの原料にも用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…有機化合物のヨウ素価は,ステアリン酸0,オレイン酸90,リノール酸181,リノレン酸274。植物油は塗膜の乾燥性と酸化しやすさから乾性油,半乾性油,不乾性油に分類され,対象となる油脂のヨウ素価が130以上なら乾性油,130~100ならば半乾性油,100以下ならば不乾性油である。油脂のヨウ素価は,乾性油のアマニ油170~204,ダイズ油114~138,半乾性油の綿実油88~121,不乾性油のラッカセイ油82~109,植物脂肪のパーム油43~60,ヤシ油7~16,海産魚油のイワシ油163~195,動物脂の牛脂25~60,バター脂25~47である。…
※「半乾性油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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