日本歴史地名大系 「南部川」の解説
南部川
みなべかわ
南部川村の東端、日高郡と
多くの支流をもつために水勢は激しかったようで、「続風土記」は滝村の項に、前記諸河川が「此地に会して水勢漸大にして落ちて滝となる、その地両崖怪巌対出して其間一躍して踰ゆへきか如くにして奔流その間に懸る事一丈許潭底深さ測るへからす、左右巌脚皆水に噛食せられ形屋簷の如にして奥深く幾許なるを知らす、潭底水沸騰奇激して響雷霆の如し、神驚き体慄して久く視るへからす、奇観といふへし、滝より以下は三町余両崖大巌壁立してその中央一条の激流を通す鑿開するか如くにして皆人力の及はさる所実に鬼工なり」と記している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報