単子論(読み)たんしろん(英語表記)La Monadologie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

単子論
たんしろん
La Monadologie

ドイツの哲学者ゴットフリート・ウィルヘルム・ライプニッツ晩年(1714)の代表作。信奉者ニコラ・レモンのためにフランス語で書かれた表題なしの小論で,『単子論』の名は 1720年にドイツ語訳を出したハインリヒ・ケーラーが与えたもの。全 90節のなかに,いわばライプニッツの哲学の全体が単子(→モナド)の概念を中心に圧縮されたかたちで展開されている。モナドとは,合成体(物体)のなかにある単純な実体であり,その本性は表象と欲求である。そして表象の判明度により次の四つに段階的に区別されるという。(1) 裸のモナド,(2) 動物精神,(3) 理性的精神,(4) 神。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

単子論
たんしろん
Monadologieフランス語

ライプニッツの哲学上の代表著作。1714~15年ごろ作成された。原文はフランス語、1720年ドイツ語訳されて初めて公刊。原文は1840年になってエントマンにより公刊された。90の小節よりなる小編ではあるが、本書には単子(モナド)とよばれる新しい実体概念が導入され、世界は無数の単子から成立しているというライプニッツの形而上(けいじじょう)学が、整理された形で展開されている。なお、「単子論」という表題はライプニッツ自身によるものではない。[清水義夫]
『河野与一訳『単子論』(岩波文庫)』

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