錦の御旗(読み)ニシキノミハタ

デジタル大辞泉 「錦の御旗」の意味・読み・例文・類語

にしき‐の‐みはた【錦の御旗】

赤地の錦に、日月金銀刺繍ししゅうしたり、描いたりした旗。鎌倉時代以後朝敵を征討する際に官軍旗印に用いた。錦旗きんき
自分行為主張などを権威づけるために掲げる名分。「環境保護を錦の御旗に掲げる」
[類語](1白旗赤旗手旗社旗錦旗弔旗半旗反旗ペナントZ旗/(2名目口実隠れみの表向き表看板美名綺麗事大義大義名分仮託かこつける託するよそえる盾に取る

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精選版 日本国語大辞典 「錦の御旗」の意味・読み・例文・類語

にしき【錦】 の 御旗(みはた)

  1. 赤地の錦に、金銀を以て日月を刺繍し、または描いた旗。承久の乱の時、後鳥羽上皇より官軍の大将に賜わったのが最初といわれ、以後、叛徒征討の時には必ず官軍の大将に与えられた。戊辰戦争の時に、明治天皇から賜わったものが、東京国立博物館に現存。錦旗(きんき)
    1. [初出の実例]「元弘二年冬楠兵衛尉正成〈略〉無双の要害を城に構て、錦の御旗をあげしかば」(出典梅松論(1349頃)上)
  2. 他に対して自己の主張などを権威づけるものとしてかかげる名分。
    1. [初出の実例]「新カナと漢字制限のニシキのミハタは、児童の学習負担を軽減するという考え方であった」(出典:鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉宵の強盗その他)

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