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古気候学 こきこうがくpaleoclimatology

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

古気候学
こきこうがく
paleoclimatology

地球上の過去の気候を研究する学問。通常,主として歴史時代と地質時代の気候を研究する場合に使われるが,広義には気候の観測が可能となった時代の気候状態を研究する場合も含まれる。地球を取り巻く自然環境の変遷を知るうえで重要な役割を担うが,資料収集の関係から特に第四紀,更新世の氷河時代に関する研究が盛んで,古生物学,海底や氷河の堆積物,放射性炭素による年代測定,植物の花粉分析,樹木の年輪,さらに考古学的資料が用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

こきこう‐がく【古気候学】

過去の気候変動を研究する学問分野の一。南極の氷床コア、湖の堆積物の花粉分析、樹木の年輪などから気温や二酸化炭素濃度などを類推すること。

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百科事典マイペディアの解説

古気候学【こきこうがく】

気候変化を研究する学問。狭義には地質時代先史時代の気候を研究する場合をいい,特に第四紀氷河時代の研究が盛んである。気候地形学の方法や花粉分析,酸素同位体比,考古学的資料などが用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

古気候学
こきこうがく
paleoclimatology

地質時代における気候を研究する学問分野。動植物化石の種類や分布、氷河堆積(たいせき)の分布、化石中の同位元素の存在比、堆積岩の性質、地形などに基づいて、一地方の、あるいは汎(はん)世界的な過去の気候の状態(気候帯の分布、気温、乾燥および湿潤の別、卓越風の方向など)や気候の移り変わりの原因を探究する。たとえば、造礁性サンゴは熱帯および亜熱帯という限られた気候下でのみ成育するので、地層から造礁性サンゴ化石が産出すれば、そこがかつて熱帯または亜熱帯気候であったことがわかる。湖沼の連続ボーリング・コアに含まれる花粉化石群集の花粉分析からは植生の変遷から古気候の変遷が読み取れる。海洋底堆積物の連続コア試料中に含まれる浮遊性有孔虫化石殻の酸素同位体比から、過去の海洋の表層水温の変遷が解明できる。氷床コア試料を用いた酸素同位体比分析からは第四紀の氷河期の気候変動が読み取れる。
 地球の歴史をみると、いくつかの地質時代に大規模な氷河が発達していたことが氷河性堆積物の分布から明らかにされている。原生代後期約7億年前には、氷河が地球表面全体をほぼ覆いつくしていたと考えられている。また、古生代ペルム紀(二畳紀)には、南半球のゴンドワナ大陸の極域を中心に大陸氷河が広域に発達していた。
 古生代デボン紀にイギリスを中心に堆積した旧赤色砂岩層、および古生代ぺルム期後半から中生代三畳紀にかけてイギリスを中心に堆積した新赤色砂岩層は、ともに温暖な乾燥気候下で形成された堆積岩である。さらに、砂漠や砂丘などの風成砂層では、その堆積構造から卓越風の方向が読み取れる。[阿部勝巳・小澤智生]

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世界大百科事典内の古気候学の言及

【歴史気候学】より

…人間をとりまく自然環境のなかでも,最も重要な要素の一つである気候の変化を,歴史にさかのぼって長期的に後づけようとする学問。古気候学ともいう。自然科学の一分野であると同時に,気候の変化と人間の歴史との関連に注目する点で,歴史学とも深い関係を有する。…

※「古気候学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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