古賀市(読み)コガシ

デジタル大辞泉 「古賀市」の意味・読み・例文・類語

こが‐し【古賀市】

古賀

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「古賀市」の解説

古賀市
こがし

面積:四二・一一平方キロ

糟屋かすや郡の最北部に位置し、北は宗像郡福間ふくま町、東は鞍手くらて若宮わかみや町、南東は糟屋郡久山ひさやま町、南西は同郡新宮しんぐう町、西は玄界灘に面する。市域の東部には鞍手郡との境をなす西にし(六四四・六メートル)があって山域が広がり、南部には新宮町との境にまえ(一五九・六メートル)がある。東部の山域に源を発して西流する大根だいこん川・谷山たにやま川・青柳あおやぎ川の三河川が合流し、花鶴かづる(大根川)となって玄界灘へ注ぐ。市域の西部は平坦な地形で、国道三号・九州自動車道、JR鹿児島本線・西鉄宮地岳みやじだけ線などが縦断し、交通網が発達している。

〔原始・古代〕

当市域の考古遺跡については糟屋郡を参照。鹿部田渕ししぶたぶち遺跡からは大型建物群の遺構が発見され、継体天皇二二年に筑紫君葛子が父磐井の罪をあがなうために大和政権に献上した糟屋屯倉の候補地の一つとされている。律令制下では宗像郡に属した。「和名抄」に載る宗像郡の席内むしろうち郷が市域に比定される。なお「和名抄」で席内郷が宗像郡に属することを錯簡と見なす説や、糟屋郡の厨戸くりやべ郷を市内鹿部にあてる説もある。古代西海道が市域を通り、席打むしろうち駅には延喜式制で駅馬一五疋が置かれ、青柳川左岸の青柳おどりうら地区の奈良時代の瓦出土地をその遺構とする説もある。大根川・青柳川流域には条里の遺構が広範囲にみられる。薬王寺の山中には九世紀前半から一二世紀初頭までの遺物が出土する山岳寺院の薬王寺廃寺がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古賀市」の意味・わかりやすい解説

古賀〔市〕
こが

福岡県北部,玄界灘に臨む市。1997年市制。海岸に並行した数列の砂丘とその背後の沖積地では,米作をはじめ,ミカンの栽培と養鶏が行なわれる。1960年頃から国道3号線に沿った砂丘地域に製紙,機械,醸造などの多くの工場が進出。さらに 1971年開通した国道3号線のバイパス道路に沿って約 33万m2の工場団地と大規模な住宅団地が造成された。東部の三郡山地北西山麓には古い薬王寺温泉や薬王寺があり,白砂青松の海岸は玄海国定公園に属する。JR鹿児島本線が通り,九州自動車道のインターチェンジがある。面積 42.07km2。人口 5万8786(2020)。

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