句切・区切(読み)くぎる

精選版 日本国語大辞典 「句切・区切」の意味・読み・例文・類語

く‐ぎ・る【句切・区切】

〘他ラ五(四)〙
ことば文章で、意味内容の上でまとまった部分切れ目をつける。句読点をつけたり、段落を設けたりする。
② 物と物、時間と時間などの間にさかいをつける。分界を立てる。くぎりをつける。
虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一四「鈍色(にびいろ)に緑に上下に区切(クギ)って」
③ 一語あるいは数語など、短いことばごとに切れ目をつける。
旅日記から(1920‐21)〈寺田寅彦〉一〇「五月五日〈略〉無闇にゆっくり一語一語区切って話す老人

く‐ぎり【句切・区切】

〘名〙
① (「くきり」とも) ことば、文章で、意味や内容の上でまとまりをもった部分や発音の切れ目。また、その切れ目をつけること。くぎれ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※今年竹(1919‐27)〈里見弴三人上戸「『〈略〉』と、一言々々の区切に一々洟(はな)を啜りあげながら」
物事けじめ。段落。くぎれ。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「おさけはちょんとくぎりの飯をしめるとしやせう」

く‐ぎれ【句切・区切】

〘名〙
※巨海代抄(1586‐99)上「爰らを何にが五言三言の句ぎれを以ては著語せられうず」
※計画(1912)〈平出修〉「屡々喙(くちばし)を挿(は)さまうとしたがやっと女の詞の句切れを見出した」

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