吉備大臣入唐絵詞(読み)キビダイジンニットウエコトバ

  • きびだいじんにっとうえことば ‥ニッタウヱことば
  • きびだいじんにっとうえことば〔きびダイジンニツタウヱことば〕

世界大百科事典 第2版の解説

奈良時代の学者官僚吉備真備(きびのまきび)が遣唐使として入唐したときの不思議な説話を1巻(現在は4巻に分離)6段に描いた絵巻。制作は12世紀末から13世紀初と考えられる。同じ説話は大江匡房の《江談抄》にあり,この絵巻ももとはさらに帰国までの話を描いた1巻があったと思われる。内容は,唐土に着くなり高い楼上に閉された真備のところに,阿倍仲麻呂の霊が化した鬼が現れ,真備のに服して助力を約束する。唐人は真備の才学を試すため,《文選》の解読囲碁の勝負の難題を課するが,そのたびに仲麻呂の幽鬼に助けられて切り抜けるというもの。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

鎌倉時代初期の絵巻。紙本着色。一巻。一説にもと二巻本。現在は、四巻の巻子本の体裁をとる。遣唐使として入唐した吉備真備(きびのまきび)が、唐の朝廷から多くの難題を出されその才芸を試されるが、安倍仲麻呂の霊の助けによって、たくみに難題を切りぬけたという説話を主題にしている。筆者不詳。ボストン美術館所蔵。

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