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咬合 こうごうocclusion

翻訳|occlusion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

咬合
こうごう
occlusion

普通に口を閉じた場合,上下顎の歯が接触すること。かみ合わせともいう。人により変異がある。上下顎の切歯の切縁が接触するものを鉗子(毛抜き)状咬合,上顎の切歯が下顎の切歯より前に出るものを鋏状咬合,反対に下顎の切歯のほうが前に出るものを反対咬合下顎前突症),上顎切歯が前突して,その基部に下顎切歯があたるものを屋根状咬合という(→不正咬合)。哺乳類は一般に鉗子状咬合であり,古人類やオーストラリア先住民も同様である。今日の文明人は通常は鋏状咬合で,これは,上下顎の歯の大きさ,並び方に調和がとれないところから生じた新形式の咬合といえる。ヒトの歯は,進化とともに漸次縮小していく傾向にあるが,特に下顎歯のほうが縮小の程度が強いので鋏状咬合になる。日本の縄文時代人の歯は鉗子状咬合を示すことが多い。咬合の新形式が生まれるのは文明に伴う食性の変化と結びつけて考えられる。

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デジタル大辞泉の解説

こう‐ごう〔カウガフ〕【×咬合】

上の歯と下の歯とのかみ合わせ。「不正咬合

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大辞林 第三版の解説

こうごう【咬合】

上下の歯のかみあわせ。 「交叉-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

咬合
こうごう

上顎(じょうがく)と下顎の歯または義歯のかみ合せのことをいう。狭義には上下顎の歯の接触関係をさして使われる。咬合の仕組みは、外耳孔のすぐ前にある顎関節を中心にして、下顎骨が前進、開閉、側方運動を行い、それにつれて上顎の歯に下顎の歯がかみ合う。したがって、顎関節、筋肉、歯周組織などのそしゃく系の神経の働きによって生じる歯の接触関係においては、歯のかみ合せに関連して、あごや口腔(こうくう)にさまざまな現象をもたらす。
 顎関節の運動の許容範囲内で、上下顎の歯並びによって、それぞれの位置でのかみ合せがみられる。通常、前歯部では、上顎の歯が下顎の歯を軽く覆っているか、互いに切端(せったん)が接してかみ合う。また、臼歯(きゅうし)部では、上下顎の歯が互いに1歯対2歯の関係でかみ合っており、外見上は上顎の歯が下顎の歯を覆う状態となっている。そしゃく運動時に唇や頬(きょう)粘膜をかまないのはこのためである。一方、個々の歯の萌出(ほうしゅつ)方向や位置の異常、上顎骨と下顎骨の大きさの不調和などによって、いろいろな不正咬合が生じる。不正咬合があると、そしゃく能率の低下、発音障害などがみられ、顎関節、そしゃく系の筋肉、歯周組織にさまざまな悪影響を及ぼし、歯周疾患、顎関節症などの原因となる。[市丸展子]

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世界大百科事典内の咬合の言及

【歯】より

…そのため食虫類の歯は最も原型的な特徴を示すが,翼手類や霊長類の歯もそれに近い特徴をとどめており,とりわけ構造の複雑な大臼歯では形態変化のあとを追うことが可能である。比較的原型的な有胎盤類では,上あごの歯列は下あごの歯列よりつねにやや外側よりに位置し,また上あごの歯は下あごの歯より少し後方にずれて位置するため,相対応する上下の歯は咬合面の約4分の1だけが直接かみ合うことになる。そして,原則として5個の主咬頭をもつ上顎歯と6個の主咬頭をもつ下顎歯とが咬合し,食物の切断と破砕を同時に行う上下の歯の型をつくっている。…

※「咬合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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