切歯(読み)せっし(英語表記)incisor

翻訳|incisor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

切歯
せっし
incisor

ともいう。上下顎の中央正面に,左右2本ずつ,計8本ある歯をいう。食物を噛み切る働きをする。また発音にも関係する。中央で左右接しているのが中切歯,その次が側切歯で,上顎では中切歯が側切歯より大きく,下顎では逆に中切歯が小さい。歯根はいずれも単根である。萌出期は下顎中切歯が生後6~7年,上顎中切歯,下顎側切歯が7~8年,上顎側切歯8~9年である。なお,上顎側切歯は退化の傾向にある。

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デジタル大辞泉の解説

せっ‐し【切歯】

[名](スル)
歯をくいしばること。歯ぎしりすること。はがみ。
きわめて無念に思うこと。
「生首(いきくび)を引抜んものと―して」〈染崎延房・近世紀聞〉
門歯。ヒトの場合にいう。前歯

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百科事典マイペディアの解説

切歯【せっし】

門歯とも。歯列の最前部にある歯で,ヒトやサルでは上下左右に2本ずつ計8本,一般の哺乳(ほにゅう)類では12本ある。多くの動物では歯冠が鑿(のみ)のような形をしているが,ゾウの牙は切歯である。→

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大辞林 第三版の解説

せっし【切歯】

( 名 ) スル
歯ぎしりすること。歯をくいしばること。
非常に残念がること。大いに憤慨すること。 「時世に慷慨-する/雪中梅 鉄腸
門歯」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典の解説

せっ‐し【切歯】

〘名〙
① 歯と歯とをきしり合わせること。歯をくいしばること。はぎしり。はがみ。転じて、きわめて無念に思うこと。また、ひどく憤慨すること。→切歯扼腕
※史記抄(1477)一四「将軍に勢があれば、天子の切歯(〈注〉はヲクイシハル)して、ああ心ちあしやと思わるるものぢゃほどに、いやと云ぞ」 〔戦国策‐燕策・王喜〕
② 門歯をいう。
※育児読本(1931)〈田村均〉一〇「初め前歯(切歯(セッシ)又は門歯)から生へて」

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世界大百科事典内の切歯の言及

【歯】より

… 第4は,同じく爬虫類までの特色である同形歯性が変わったことである。古生代の哺乳類様爬虫類にきざしていたことであるが,各歯ごとに形状が分化し,前方から切歯(門歯)incisor,犬歯canine,小臼歯(しようきゆうし)(前臼歯)premolar,大臼歯molarという4種の群(これを歯種という)が区別される。このことを〈異形歯性〉と呼ぶ。…

※「切歯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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