(読み)シ

デジタル大辞泉 「四」の意味・読み・例文・類語

し【四】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]よ よつ よっつ よん
学習漢字]1年
〈シ〉
数の名。よっつ。「四角四季四大朝三暮四
四番目。「四月四更
よたび。「再三再四
四方。「四囲四海四周四隣
〈よ〉「四隅よすみ四月よつき四人よにん四年よねん
〈よん〉「四回・四勝・四輪車
[名のり]ひろ・もち
[難読]四阿あずまや四十雀しじゅうから四十よそ・よそじ四方よも

し【四/×肆】

数の名。3の次、5の前の数。よ。よつ。よっつ。よん。
4番目。第4。
[補説]音が「死」に通じるので忌む向きは、「よ」「よん」でいいかえる。「肆」は金銭証書などで、間違いを防ぐため「四」の代わりに用いる。
[類語]じゅうゼロ一つ二つ三つ四つ五つ六つ七つ八つ九つとお

よ【四】

し。よっつ。よつ。声に出して数をかぞえるときの語。「ひ、ふ、み、
し。よっつ。よつ。多く、名詞の上に付いて用いる。「次元」「

スー【四】

《〈中国語〉》数の4。「暗刻アンコー

よん【四】

《「よ」の音変化》よっつ。し。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「四」の意味・読み・例文・類語

よ【四】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 四つ。和語の名詞・助数詞の前に直接付けて用いる。「四切れ」「四度(よたび)」「四年(よとせ)」など。
    1. [初出の実例]「墾(はり)て四万余項(ヨよろつあまり)の田を得」(出典:日本書紀(720)仁徳一四年一一月(前田本訓))
  3. 四つ。漢語の名詞・助数詞の前に直接付けて用いる。漢語の「四(し)」が「死」に通じるとして嫌われた結果うまれた用法。「四人」「四年」「四番バッター」「柔道四段」
  4. 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの四。実際に唱えるときには、普通は「ひーふーみーよー」のように長く発音する。
    1. [初出の実例]「一(ひと)(ふた)(み)よ五(いつ)(むゆ)(なな)(や)(ここの)(たりや)」(出典:年中行事秘抄(12C末)鎮魂祭歌)

し【四・肆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 数の名。三の次の数。よ。よっつ。よつ。よん。
    1. [初出の実例]「一二の目のみにはあらず五六三四(し)さへありけり双六の采(さえ)」(出典:万葉集(8C後)一六・三八二七)
    2. 「日本にまなの一二三と云て、壱弐参肆伍陸漆捌玖拾佰仟万と書ぞ」(出典:史記抄(1477)一七)
    3. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕〔論語‐子罕〕
  3. 四番目。
    1. [初出の実例]「舞姫は、相尹の馬の頭の女、染殿の式部卿の宮の上の御おとうとの四の君の御腹」(出典:枕草子(10C終)九〇)

よん【四】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よつ(四)」の語幹「よ」が漢語数詞「さん(三)」の類推で変化したもの ) 数の名。一の四倍。あとに和語助数詞が付く「よ」とは異なり、あとには主に漢語数詞や漢語助数詞が付く。「一足すよんは五」「よんじゅう(四十)」「よんひゃく(四百)」「よんかい(四回)」「よんさつ(四冊)」など。
    1. [初出の実例]「数を呼ぶに、次のように云ふことがある、聞きちがわせぬ為である。二百四十番(ふたひゃくヨンじうばん)」(出典:口語法別記(1917)〈国語調査委員会〉)

すむゆ【四】

  1. 〘 名詞 〙すむい(四)
    1. [初出の実例]「浮世に四(スムユ)なかひも無手(ないとこ)、五(ごう)はらとは思へ共」(出典:洒落本・残座訓(1784))

スー【四】

  1. 〘 名詞 〙 「四」の中国音。江戸時代には拳(けん)の用語として用いられ、現代ではマージャン用語として用いられる。
    1. [初出の実例]「四(スウ)と六とのいやな酒也」(出典:雑俳・芥子かのこ(1716‐36))

すむい【四】

  1. 〘 名詞 〙(けん)の遊戯の際の掛け声の一つ。四の数の呼び名。すむゆ。すむゆう。
    1. [初出の実例]「けんの手じなの手もたゆく〈略〉はま、さんきう、ごう、りう、すむゐ」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中)

よう【四】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よ(四)」を延ばして発音した語 ) 物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの四。
    1. [初出の実例]「思ひの数をひっとふたみいよふ」(出典:浄瑠璃・雪女五枚羽子板(1708)中)

しいちろく‐じけん【四・一六事件】

  1. 昭和四年(一九二九)四月一六日、前年の三・一五事件に続いて行なわれた日本共産党大量検挙事件。約三〇〇名が逮捕され、うち二九五名が起訴された。よんいちろくじけん。

しいちまる‐じけん【四・一〇事件】

  1. 昭和三年(一九二八)四月一〇日、労働農民党日本労働組合評議会全日本無産青年同盟の三団体の結社を禁止し解散を命じた事件。よんいちまるじけん。

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普及版 字通 「四」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音]
[字訓] よつ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 指事
初文は籀文(ちゆうぶん)の字形が示すように四横画を重ねた形で、数の四を示す。〔説文〕十四下に「陰の數なり。四の形に象る」とするが、四の形は〔石鼓文〕に至ってはじめてみえる。四は(し)の省文を仮借して用いるもので、口の形に従う。

[訓義]
1. よつ、数の四。
2. よたび、よたびする、よも。
3. 駟と通じ、駟馬。

[古辞書の訓]
名義抄〕四 ヨツ・マドカニ・ヨモ 〔字鏡集〕四 ヲハル・シヌ・ヨツ・ヒツ・ヒモ・ヤミヌ

[声系]
〔説文〕に四声として・駟など五字を収める。は気息の象に従い、その四を数に仮借して・駟のような字が作られた。

[語系]
四・・駟sietは同声。四を数の四に仮借して四歳の牛を、一乗四馬を駟という。

[熟語]
四阿・四夷・四囲・四維・四・四韻四宇四裔・四・四・四遠四檐四簷四遐・四科・四角四郭・四嶽・四気・四虚・四・四境・四疆・四極・四衢・四隅・四君・四絃・四言・四庫・四顧・四荒・四国・四坐・四載・四塞・四散・四・四始・四肢・四支・四至・四枝・四時・四周・四書・四序・四神・四声・四聡・四体・四大・四達・四端・四知・四注・四柱・四通・四天・四・四馬・四貉・四飯・四鄙・四表・四布・四部・四勿・四壁・四辺・四方・四望・四民・四明・四溟・四面・四稜・四隣・四霊・四礼・四廊・四六・四隈
[下接語]
教四・再四・絶四・暮四

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