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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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[農民の国役]
幕府による大規模普請や御用人馬の通行に際して関係諸国の幕領,私領一円の農民に国役が課された。
[治水国役]
国役を動員して行われる河川普請は国役普請と呼ばれる。近世前期の国役普請においては,普請人足が農民から国役として徴集された。…
…例えば1780年(安永9)に行われた品川用水の悪水吐伏樋の伏替御普請では,材木・釘代・マキ皮代や大工・木挽・鳶人足の賃金は幕府が支出し,人足と空俵,それに江戸より御普請場までの材木・鉄物の運賃は組合諸村に課せられている。なお公儀の御普請においては,幕領・私領の別なく国役を徴して行う国役普請や,大名に費用を負担させて行う御手伝普請も実施された。藩の場合も幕府と同じく藩が主導する工事と,村落レベルで行う工事とがあり,例えば鳥取藩では前者を郡(こおり)普請,後者を村普請といった。…
…大名は幕府から,給人はそれぞれの主君から領知・知行を給与されていること,百姓は土地を所持し,耕作する権利を認められていることによる負担義務の一つ。近世初頭,統一政権が施行した大規模な土木工事において,普請役は石高基準の国役(くにやく)として統一的に賦課されたが(国役普請),幕藩制が確立すると,大名に対する普請役は公儀の御普請御手伝(ごふしんおてつだい)として個別的に賦課されるようになった。御手伝普請の内容も,当初は人足の提供を主とするものであったが,現夫(げんぷ)の徴発が困難となった中期以降しだいに変容し,やがて金納化した。…
…ともかく水害多発地帯である当国では,17世紀中ごろまでに岡田善同(よしあつ)・善政父子によるとされる〈将監定法〉ないし〈美濃国法〉と呼ばれる当国独自の普請制度が成立した。これによるような国役普請(くにやくぶしん)は,享保~宝暦期(1716‐64)に中断されるものの近世を通じて50件にせまり,18世紀中ごろ以降にはじまる遠隔地大名に課せられた御手伝(おてつだい)普請は十数件,そのほか幕府の手による御救普請,大名手限普請,それに地元農民の手による自普請など大小さまざまな治水工事が行われた。1703年(元禄16)に続く05年(宝永2)の三川をはじめとする美濃諸河川の河道整理(大取払)の国役普請,54年(宝暦4)にはじまる油島締切と大榑川洗堰(あらいぜき)築堤による三川分流の薩摩藩御手伝普請――40万両の出費と藩士その他の犠牲者80余名(宝暦治水事件)――などは,大規模な工事の一つとして有名だが,これらの工事を余儀なくさせた水害多発の原因に,河床の上昇や遊水池の減少,排水の困難さなどがあり,それがおもに新田開発の進行によるものであったということが注目される。…
※「国役普請」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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