ち‐はいしゃ【地背斜】
- 〘 名詞 〙 地表面において、長時間にわたってゆっくりと隆起し続けている幅広い地帯。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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地背斜
ちはいしゃ
geanticline
地向斜・造山運動論に基づいて考えられたもので、細長い堆積(たいせき)区の地向斜に対応する地帯として、変動する幅広い隆起帯のことをいう。地向斜と同程度の地域的広がりをもち、地向斜に隣り合うか、または地向斜と地向斜の間に位置する。地向斜にもたらされる膨大な量の砕屑(さいせつ)物は、地背斜が侵食区となってここから運ばれたものとされる。フランスのオーボワンJ. Aubouinが1965年に発表したところによると、ユー地向斜とミオ地向斜が配列するとき、両者の間に位置するものをミオ地背斜隆起とよび、ユー地向斜を隔てた反対側に位置するものをユー地背斜隆起とよんで区別される。
地背斜という用語は、プレートテクトニクス説の登場によって、地向斜という言葉が使われなくなったのに伴い、現在では使われていない。
[村田明広]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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地背斜 (ちはいしゃ)
geanticline
造山運動によって地向斜から造山帯が形成される過程は,いくつかの段階に区分されるが,造山期といわれる時期には,深成・変成作用と激しい褶曲に次いで中央部が隆起しはじめ,山の萌芽が出現する。これを地背斜と呼び,その前縁凹地に堆積するモラッセの材料供給源となる。しかし,このような造山論の図式の中に位置づけられた地背斜の概念は,プレートテクトニクスといわれる別な新しい変動論からみると,地向斜の概念自体が内容的に大きく変貌する中で,地形的な山脈の形成も造山運動とは別な原因による場合があるとも考えられ,再検討を要する問題の一つとなっている。
執筆者:植村 武
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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地背斜
ちはいしゃ
geanticline
地質学で,地殻表面の地向斜の背後地にあたる大規模でかつゆるやかに隆起する地域をいう。地向斜に厚い堆積物を供給する背後の山地は,浸食に対応しつつ徐々に隆起したと考えられる。地向斜は現在実在する地層の厚さ,地質構造から復元して得られた概念であるのに対し,地背斜は地向斜との関連で導かれた概念である点に特徴がある。 1873年 J.デーナが提唱。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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地背斜
デーナは,沈降区である地向斜に対して,地背斜は地殻の隆起の著しい幅の広い地域で,先行する地向斜相を伴わずに山脈を形成し,地向斜の堆積物は地背斜から供給されると考えた[Dana : 1873].現在はgeanticlinal medianの意味で[Haug : 1900],地向斜の中の隆起地帯として地背斜(geanticline)が使用されている[Schuchert : 1923, Aubouin : 1965].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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地背斜【ちはいしゃ】
地向斜―造山論において,長期にわたり主として隆起を続け,浸食を受け地向斜に堆積物の材料を供給すると想定された地域。地向斜に対するものとしてデーナが提唱。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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