近世和歌史で地下(じげ)派に対する語。「堂上」はとうしょう、どうしょうとも読む。細川幽斎から古今伝授(こきんでんじゅ)を受けた、智仁(としひと)親王以下の宮廷、中院通勝(なかのいんみちかつ)以下の中院家、烏丸光広(からすまみつひろ)以下の烏丸家、三条西実枝(さねき)以来の三条西家などに、中世以来の歌道の家である飛鳥井(あすかい)家、冷泉(れいぜい)家など、宮廷や公家(くげ)の歌人たちの総称。近世中期以降、賀茂真淵(まぶち)門の県居(あがたい)派、本居宣長(もとおりのりなが)門の鈴屋(すずのや)派、香川景樹(かげき)門の桂園(けいえん)派など、公家以外の地下の歌人たちの流派ができ、それらを地下派と総称するのに対していう。おしなべて二条派の伝統的な歌論や歌風で新味に乏しいが、地下派や近世後期の革新派を生んだ母胎としての意義もある。
[福田秀一]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...