変形労働時間制(読み)へんけいろうどうじかんせい(英語表記)variational working hours system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

変形労働時間制
へんけいろうどうじかんせい
variational working hours system

「1日8時 40時間」と定めた労働基準法規定に対し,一定期間内の平均労働時間が週 40時間をこえないにおいて1日の労働時間を決めた制度。これにより1日8時間以上の労働や,週3日以上の休日が可能となった。 1987年の法改正で,この一定期間内を1ヵ月,3ヵ月,1週間の3種類とした。これは,業種事業の種類によって,労基法の規定が実際の業務にそぐわない場合があるための特例として設けられた。さらに 93年の改正でフレックスタイム制導入など,労働時間の設定の仕方は弾力化された。

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百科事典マイペディアの解説

変形労働時間制【へんけいろうどうじかんせい】

一定期間内の平均週労働時間が労働基準法にもとづく40時間を越えないことを条件としてその変形(1日10時間,1週52時間を上限)を認める制度。特定の時期・季節に業務が集中しやすい業種には有利な制度で,1987年の労働基準法改正で設けられた。一定期間には1週間,4週間,3ヵ月の単位がある(1993年の改正で最長1年の単位も導入)。1996年には運輸・流通などを中心に40.5%の企業が導入した。
→関連項目労働基準法

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人事労務用語辞典の解説

変形労働時間制

変形労働時間制とは、時期や季節によって仕事量の差が著しい場合、従業員の労働時間を弾力的に設定できる制度。一定の期間について、週当たりの平均労働時間が労働基準法に基づく40時間以内であれば、特定の日・週で法定労働時間を超えても(1日10時間、1週52時間を上限とする)、使用者は残業代を支払わずに労働者を働かせることができます。1987年の労働基準法改正によって導入されました。
(2010/5/10掲載)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

変形労働時間制
へんけいろうどうじかんせい

1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならないというように、労働基準法(労基法)は1日と1週の最長労働時間を定めている。変形労働時間制とはこの例外処置で、1987年(昭和62)の労基法の改正によって、特定時期に業務が集中したり、季節によって業務の繁閑に大きな差がある場合、4週間単位、3か月単位の変形労働時間制、1週間単位の非定型的変形労働時間制が認められるようになった。1993年の労基法改正では、4週間単位の変形労働時間制は1か月単位に、3か月単位の変形労働時間制は1年単位に改正された(1994年4月より施行)。

 変形労働時間制においては、1か月、あるいは1年の一定の変形期間(変形労働時間の対象期間)を平均して、1週間の労働時間が40時間を超えなければ、特定の日や週に法定労働時間を超えて労働させることができる。1か月単位の変形労働時間制においては就業規則において、1年単位の変形労働時間制においては労使協定において定めることをその要件としている。なお従業員30人未満の小売業、旅館、料理店、飲食店においては、労使協定の締結を条件に、1日10時間を上限に非定型的変形労働時間制が認められている。なお、変形労働時間制の一種として、1週間の労働時間が法定労働時間を超えない範囲内で、労働者が始業および終業時間を自由に決定することができるフレックスタイム制が、1987年の労基法の改正によって認められるようになり、適用労働者が拡大してきた。

[湯浅良雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

へんけいろうどうじかん‐せい ‥ラウドウジカン‥【変形労働時間制】

〘名〙 一週間、一月、一年を期間とし、その間の平均労働時間が法定労働時間を超えない範囲で特定の日や週の労働時間を延長できる制度。昭和六二年(一九八七)の労働基準法改正により認められた。

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