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外耳道異物 がいじどういぶつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

外耳道異物
がいじどういぶつ

有生異物 (昆虫のように生きたもの) と無生異物 (小石など) とがある。有生異物では,主として雑音と疼痛を訴える。外耳孔を電灯に向けて虫を誘い出す方法もあるが,成功しない場合にはオリーブ油エタノールグリセリンなどを点耳し,虫を殺してから取除く。無生異物では,外傷を伴わないときには一般に症状が軽いが,豆類が膨化した場合などは疼痛や耳閉塞感が生じる。耳内をむやみにいじると2次損傷の危険もあるので,専門医に受診して取除いてもらうのがよい。

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家庭医学館の解説

がいじどういぶつ【外耳道異物 Foreign Bodies in the External Auditory Canal】

[どんな病気か]
 元来、からだにないものが耳の孔(あな)に入ったり、故意に入れたりした状態です。
 子どもは、豆、丸めた紙、小石、ビーズなどを入れてしまうことが多いものです。成人は、マッチの軸の薬のついているほうを入れてしまったり、夏場に昆虫が入ったりします。
[症状]
 大きさにもよりますが、外耳道がつまったような異物感があります。
 昆虫の場合は、耳の中でガサガサと大きい音がしたり、ときに皮膚や鼓膜(こまく)にかみついて耳が痛んだりします。
 豆などは、長期になると水分を吸ってふやけ、外耳道を塞(ふさ)いで難聴(なんちょう)が生じ、痛みが出たりします。
[治療]
 水を流し込んで異物を洗い出したり、異物専用鉗子(かんし)や鉤(こう)を使って取り出します。
 昆虫の場合は、キシロカインという麻酔薬(ますいやく)を耳の孔に入れ、麻酔をかけた状態にして取り出したり、吸引用の管で吸い出します。
 ゴキブリなどは、手足のトゲのような毛のため、後退ができず、奥へ奥へと入り込むので耳の痛みと雑音がひどく、除去にも難渋します。こんなときは、虫のからだをバラバラに分解して取り出します。
 不用意に取り出そうとするとかえって奥に押し込んだり、鼓膜を破り、その孔からさらに奥にある中耳(ちゅうじ)のほうに異物を入れてしまい、いっそう取り出しにくくするだけでなく、新しい病気(中耳炎)をおこすこともあります。
 家庭で取り出そうとせずに、すぐに耳鼻咽喉科(じびいんこうか)を受診し、適切な処置で除去してもらいましょう。

出典 小学館家庭医学館について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

外耳道異物
がいじどういぶつ

耳の穴(外耳道)へ入った異物のこと。小児では玩具(がんぐ)、木片、豆類、小石、ガラス玉などを遊戯中に外耳道へ押し込むことがある。このような場合は、直後に症状がまったくないことが多く、親にも知らせずに忘れてしまう。数日後、異物が水分を含んで膨張したり、異物による圧迫や外傷のために外耳道炎をおこし、痛みが出てきて医師を訪れることがまれではない。成人では昆虫が侵入したり、耳あかを耳かきやマッチ棒でとっていて、その先端が折れるなどして異物となるほか、職業的なものとしては溶接火花の金属片などが外耳道に入り異物となることがある。
 治療としては、簡単な場合にはピンセットなどを用いて除去する。昆虫の場合、一般に光源を外耳道の入口に近づけると虫が自然に出てくるとよくいわれるが、虫によっては逆に奥のほうへ逃げ込み、鼓膜を破る場合もあるので危険である。清潔な水などを外耳道に十分注入し、虫が死んでから除去するのがよい。大きなガラス玉や豆では、ピンセットなどで除去しようとしても手掛りがなく、全身麻酔下で異物除去用の鉤(かぎ)などを使って除去する。まれには、外耳道を拡大する手術が必要となることもある。[河村正三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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