大分川(読み)オオイタガワ

デジタル大辞泉 「大分川」の意味・読み・例文・類語

おおいた‐がわ〔おほいたがは〕【大分川】

大分県中央部を流れる川。大分川水系の本流。由布岳南西麓に源を発し、湯布院盆地をほぼ南西流したのち、東流して大分市街地東で別府湾に注ぐ。長さ55キロ。支流が多く11か所に発電所がある。堂尻どうじり川。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「大分川」の解説

大分川
おおいたがわ

由布ゆふ(一五八三・五メートル)南西麓の湯布院ゆふいん川上かわかみに源を発し、別府湾に流入する一級河川。湯布院盆地を南西に流れ、さらに野稲のいね(一〇三八メートル)じようヶ岳(一一六八メートル)両火山の間を南東に流れ、花合野かごの川を合せて庄内しようない町で東に方向を変える。小挟間おばさま川・阿蘇野あその川・せり川を合流して挟間はさま町から大分市鬼崎おにざきへと流れ、その間河岸段丘の発達も著しく、わずかに谷底に狭長な平野が開けているのみである。大分市に入ると、渓谷で知られる由布川を上流にもつ賀来かく川や七瀬ななせ川が合流、条里の遺構もみられる南大分の沖積平野を形成し、豊後国府所在地に近い古国府ふるごう付近で北流して市街地東部を流れ、河口近くでうら川を分流し東大分地区の三角洲を形成して別府湾に注ぐ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「大分川」の意味・わかりやすい解説

大分川 (おおいたがわ)

大分県の中部,湯布院盆地北東部に源を発し,阿蘇野川など多くの支流を集めて東流,由布市の旧挟間(はさま)町を経て大分市に入り,別府湾に注ぐ川。幹川流路延長55km。全流域面積650km2。流域は久大本線が沿い,下流大分平野西部をつくり,河口三角州上には大分市の中心街がある。流域には古くから初瀬井路野津原三渠,明治大分水路などの灌漑用水路が発達している。都市用水や工業用水としても利用され,1956年に芹川ダムができて発電にも利用されるようになった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大分川」の意味・わかりやすい解説

大分川
おおいたがわ

大分県中部を流れる川。由布岳(ゆふだけ)南西麓(ろく)に源を発し、由布院(ゆふいん)盆地の水を集め、雨乞岳(あまごいだけ)、城ヶ岳(じょうがだけ)南麓を東流、中流で阿蘇野(あその)川、小挾間(おばさま)川、芹(せり)川、下流で由布川などをあわせ大分平野西半部を形成し、別府湾に注ぐ。一級河川。延長55キロメートル、流域面積650平方キロメートル。灌漑(かんがい)面積9249ヘクタール。1956年(昭和31)完成の芹川ダムをはじめ、11か所に小発電所がある。近年、大分市、別府市の上水道用水としての価値も増大してきた。川に沿ってJR久大(きゅうだい)本線と国道210号が走る。

[兼子俊一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大分川」の意味・わかりやすい解説

大分川
おおいたがわ

大分県中部,由布岳の南西斜面に源を発し,由布院盆地を流れ,下流で大分平野の西部を形成して別府湾に注ぐ川。全長 52km。流域には河岸段丘が発達。 JR久大本線が沿う。中流では水力発電に利用され,篠原,芹川 (支流) などのダムがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android