丹波・山城国境に近い
〈京都・山城寺院神社大事典〉
社伝は延暦三年(七八四)の
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
京都市西京区大原野南春日(みなみかすが)町に鎮座。建御賀豆智命(たけみかづちのみこと)、伊波比主命(いわいぬしのみこと)、天之子八根命(あめのこやねのみこと)、比咩大神(ひめのおおかみ)を祀(まつ)る。桓武(かんむ)天皇は784年(延暦3)平城京より長岡京に遷都とともに、春日大社の祭神を現社地に鎮祭したが、さらに長岡京より平安京に遷都後、藤原冬嗣(ふゆつぐ)の奏請(そうせい)により850年(嘉祥3)改めて現社地に勧請(かんじょう)した。その後、藤原氏の氏神として春日大社同様に厚く尊崇された。平安中期には二十二社の一社に加列され、2月上卯(う)日と11月中子(ね)日に勅使が参向するなど、春日大社にはみられぬ祭儀もあった。その社名は「大原野」の地名に由来する。中世には藤原氏の衰微とともに社頭もさびれたが、江戸初期に後水尾(ごみずのお)天皇が社殿を再興して旧態に復した。旧官幣中社。例祭日は4月8日。「大原野大明神縁起」ほか朱印状などが残されている。境内背後の小塩山(おしおやま)は、往時は岩塩を産したと伝え、役行者(えんのぎょうじゃ)の伝承も付加されている。
[二宮正彦]
京都市西京区大原野南春日町に鎮座。建御賀豆智(たけみかずち)命,伊波比主(いわいぬし)命,天之子八根(あめのこやね)命,比売(ひめ)神をまつる。784年(延暦3)長岡京へ遷都のとき,皇后藤原乙牟漏がその氏神春日神社を勧請したことにはじまり,平安遷都のあと850年(嘉祥3)社殿を造営,地名より大原野神社と称した。翌年(仁寿1)2月勅祭を行い,以後毎年2月上卯日,11月中子日に官祭の大原野祭が行われ,勅使のほか中宮・東宮の使も派遣,その供奉人には藤原氏の氏人を用いた。式内社ではないが,藤原氏の勢力とともに栄え,斎宮・斎院にならい斎女がおかれた。明治の制で官幣中社。例祭4月8日。
執筆者:鎌田 純一
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