日本の近代登山の先駆者の一人。東京都出身。慶応義塾大学経済学部在学中に槙有恒,三田幸夫らとともに慶大山岳部の中心として活躍。1922年には槙らと槍ヶ岳冬季初登,24年奥穂高岳,北穂高岳冬季初登などの記録を残した。また諸外国の登山関係文献を研究紹介し,慶大山岳部部報《登高行》などに多くの論文を発表。他方〈荒船と神津牧場付近〉など文学的な文章も書き,広い視野をもった登山家として多大な影響を登山界に与えた。28年3月前穂高岳北尾根で墜落死。遺稿は《山》(1930),《先蹤者》(1935)としてまとめられ,日本登山界の名著として知られる。《大島亮吉全集》全5巻(1969-70)がある。
執筆者:徳久 球雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
大正・昭和期の登山家
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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