大豊町（読み）おおとよちよう

日本歴史地名大系

大豊町
おおとよちよう

• 高知県：長岡郡
• 大豊町

面積：三二〇・五四平方キロ

高峻な四国山地の中央部、高知県北東部に位置し、北は愛媛県・徳島県、東は徳島県三好（みよし）郡西祖谷山（にしいややま）村・東祖谷山村、南は香美郡物部（ものべ）村・香北（かほく）町・土佐山田（とさやまだ）町、西は長岡郡本山（もとやま）町に接し、町内のほぼ中央部を吉野川が東流、東部で流路を北に変える。同川に注ぐ支流の穴内（あなない）川・南小川（みなみこがわ）・立川（たぢかわ）川をはじめ、多くの谷川がある。ほぼ吉野川・穴内川沿いに国鉄土讃本線および国道三二号が通る。町の南部には梶（かじ）ヶ森（もり）（一三九九・六メートル）・杖立（つえだて）山（一一三三・一メートル）などがそびえる。林業・養蚕を中心として、縫製業も行われているが、近年過疎化が進んでいる。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

大豊〔町〕
おおとよ

高知県北東部，吉野川流域の四国山地にある町。 1955年東豊永，西豊永，大杉，天坪の4村が合体して大豊村となり，72年町制。平安時代の官道や江戸時代の街道立川越えは町の西部を通り，宿駅もあった。木材を産し，高冷地野菜の栽培を行う。山間地ながら開発が進み，76年大規模な農工業団地が完成。国宝の豊楽寺薬師堂があり，八坂神社の杉の大スギは推定樹齢 2000年の巨木で，特別天然記念物。重要無形民俗文化財の「土佐の神楽」を伝える。南東部に梶ヶ森県立自然公園がある。町域中央部を JR土讃線，国道 32号線が通り，豊永から国道 439号線が分岐。高知自動車道のインターチェンジがある。面積 315.06km²。人口 3252（2020）。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典