大飯(読み)オオメシ

デジタル大辞泉 「大飯」の意味・読み・例文・類語

おお‐めし〔おほ‐〕【大飯】

多量の飯。多量の食事

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「大飯」の意味・読み・例文・類語

おお‐めしおほ‥【大飯】

  1. 〘 名詞 〙 たくさんの御飯。多量の食事。⇔小飯(こめし)
    1. [初出の実例]「趙を破て後にあそこで大飯をして、くわせうぞと云て」(出典:史記抄(1477)一三)

おお‐いいおほいひ【大飯】

  1. 〘 名詞 〙 大盛りにした飯。
    1. [初出の実例]「大いひにそのまま汁をかけて、いくたびもまひる」(出典:咄本・学習院本昨日は今日の物語(1614‐24頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大飯」の意味・わかりやすい解説

大飯
おおい

福井県西部、大飯郡にあった旧町名(大飯町(ちょう))。現在は大飯郡おおい町(ちょう)の北西部を占める地域。小浜市の西に隣接し、若狭湾に面する。旧大飯町は1955年(昭和30)本郷(ほんごう)、佐分利(さぶり)、大島の3村が合併して町制施行。2006年(平成18)遠敷(おにゅう)郡名田庄(なたしょう)村と合併して大飯郡おおい町となる。JR小浜線と国道27号、舞鶴若狭自動車道が通じる。佐分利川流域と、大島半島大部分からなり、前者がおもな生活の舞台で、旧町中心の本郷は佐分利川河口に位置する。佐分利川の流域は米作農村だが、近年町ぐるみでシイタケをはじめとするきのこ類と梅の栽培に力を入れてきた。大島半島は平地に恵まれず、半漁半農の村が散在し、かつては道のない陸の孤島であった。そのため民俗学的に注目されるものも多く、なかでも古代信仰の原形とされる「ニソの杜(もり)」とよばれる森が約30残っている。半島の先端の鋸崎(のこぎりざき)近くに大飯原子力発電所がある。また半島東端の赤礁崎(あかぐりざき)にはオートキャンプ場、海釣り公園がある。青戸入江には真珠養殖場がある。気候はとくに温暖でビワが自生し、常緑広葉樹林が茂る。佐分利川流域南北の分水界は低く、北の高浜町、南の旧名田庄村へいくつかの峠道がある。とくに石山坂峠を名田庄へ、さらに堀越(ほりこし)峠を越える道は若狭湾岸と京都を結ぶ最短路の一つである。文化財では大島半島に長楽寺阿弥陀如来(あみだにょらい)坐像、多聞天(たもんてん)立像、清雲寺(せいうんじ)の毘沙門天(びしゃもんてん)立像、善師童子(ぜんにしどうじ)立像、吉祥天(きっしょうてん)立像、常禅寺(じょうぜんじ)の不動明王坐像などがあり、いずれも国指定重要文化財である。

[島田正彦]

『『郷土史大飯』(1977・大飯町)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大飯」の意味・わかりやすい解説

大飯
おおい

福井県南西部,おおい町北部の旧町域。小浜湾の西に突出する大島半島の大部分と,佐分利川流域一帯を占める。 1955年本郷村,佐分利村,大島村の3村が合体,大飯町として町制施行。 2006年名田庄村と合体して,おおい町となった。地名は古代の郡名に由来。中心地区は海岸部の本郷。林業が行なわれ,マツタケ,クリ,シイタケを産する。青戸の入江では真珠の養殖が盛ん。大島半島は海路の便に頼っていたが,半島の先端に関西電力大飯原子力発電所が設立されたのを機に青戸の大橋がかけられ,道路が開通した。江戸時代に築かれた小浜藩台場の松ヶ瀬台場跡,鋸崎台場跡は国指定史跡。長楽寺,清雲寺などの古刹があり,半島北岸は若狭湾国定公園に属する。作家水上勉設立の若州一滴文庫がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「大飯」の意味・わかりやすい解説

大飯[町]【おおい】

福井県南西部,小浜(おばま)湾に面する大飯郡の旧町。山地が広い。小浜線が通じる。米作のほか,マッシュルーム,シイタケ,ナメコなどを産する。漁業も行う。大島半島は海景にすぐれ,若狭湾国定公園に属する。関西電力大飯原子力発電所が立地する。2006年3月,遠敷郡名田庄村と合併し町制,大飯郡おおい町となる。68.07km2。6445人(2003)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

改訂新版 世界大百科事典 「大飯」の意味・わかりやすい解説

大飯 (おおい)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android