デジタル大辞泉
「失」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しつ【失】
- 〘 名詞 〙
- ① やり方、方法、判断などのあやまり。あやまち。過失。失敗。
- [初出の実例]「雖レ有二過レ直失一、矯レ曲孰相比」(出典:菅家後集(903頃)哭奥州藤使君)
- 「大方のふるまひ・心づかひも、おろかにしてつつしめるは得の本なり。たくみにしてほしきままなるは失の本なり」(出典:徒然草(1331頃)一八七)
- ② きず。欠点。欠陥。また、定まったことに違反する事柄。
- [初出の実例]「政親失出来之時、可二返給一之由、蒙二右大臣家仰一之旨、政俊雖レ申レ之」(出典:鹿島大禰宜家文書‐安貞二年(1228)五月一九日・関東下知状)
- 「進では万人を撫ん事を計り、退ては一身に失(シツ)あらん事を恥づ」(出典:太平記(14C後)三五)
- [その他の文献]〔礼記‐経解〕
- ③ 損失。弊害。
- [初出の実例]「されば、始め興宴より起りて、長き恨を結ぶ類多し。これみな争ひを好む失なり」(出典:徒然草(1331頃)一三〇)
- ④ 野球で、捕球や送球の失敗。エラー。
- [初出の実例]「此最終回に臨んで石川遊撃の失(シツ)に生きると」(出典:日本野球史(1929)〈国民新聞社運動部〉忍苦の一高又も早慶に敗る)
しち【失】
- 〘 名詞 〙 ( 「しち」は「失」の呉音 )
- ① =しつ(失)
- [初出の実例]「虚名不レ立謬旨終有レ失(シチ)〔尚書〕」(出典:文明本節用集(室町中))
- ② 射芸で、的に向かっている間に生じた過失。弓折れ、弓返り、弦切(つるきれ)などの類。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「失」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の失の言及
【神判】より
…ヨーロッパの近代合理主義が前近代的な呪術的思考の産物として神判や魔女裁判をきびしく否定し,葬り去ったのと同様な対応がアフリカでも行われた。この傾向は,独立以後近代化をすすめるアフリカ人みずからの手でも推進され,神判はその本来の機能を失って形骸化していく。もちろんそれが完全に消滅したわけではなく,形を変えて残ってはいるが,博物館的存在になっているのは否めない。…
※「失」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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