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夷堅志 いけんしYi-jian-zhi; I-chien-chih

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

夷堅志
いけんし
Yi-jian-zhi; I-chien-chih

中国,宋の説話集南宋洪邁 (こうまい) の撰。もと 420巻,現存は約 200巻。慶元4 (1198) 年頃成立。著者が各地に任官,または旅行の間に見聞した,宋初からの民間に伝わる珍談奇談怪談の類を記録風に綴ったもの。「小説の淵海」と称せられ,正式の史書にはみられない宋代の社会,民衆の生活,風俗などをうかがうことのできる貴重な史料

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世界大百科事典 第2版の解説

いけんし【夷堅志 Yí jiān zhì】

中国,南宋の洪邁(こうまい)(1123‐1202)編。《列子》湯問篇の〈大禹は行きて之(これ)を見,伯益は知りて之を名づけ,夷堅は聞きて之を志(しる)す〉の句に基づき,伝聞の異事を集録して唐の張慎素にすでに《夷堅録》の著があった。洪邁はこれにならって北宋末から南宋初の約100年間の民間雑事を32集420巻に編集し随時に出版した。巻帙(かんちつ)の浩漫なること北宋初期の勅撰書《太平広記》500巻と並んで小説家類の双璧と称せられるが,100年間の事項6000項目という密度の高さは社会文化史の資料としてはるかに《太平広記》を凌駕する価値を持つ。

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大辞林 第三版の解説

いけんし【夷堅志】

中国宋代の志怪小説集。洪邁撰。原本四二〇巻、うち二〇六巻が伝わる。神仙鬼怪、異聞雑録を広く捜集、また当時の市民生活を伝える。

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