日本歴史地名大系 「奈半利川」の解説
奈半利川
なはりがわ
徳島県境にある
流域の年間降水量は三〇〇〇ミリを超え、魚梁瀬杉に代表される山林資源を育ててきた。この地の良材は社寺や城郭の用材に望まれ、長宗我部元親以来中央政権への貢献品とされた。また御用商人の手で搬出されて藩庫を潤した。河口の港を挟んで奈半利と田野が繁栄を競ったのも、奈半利川がそうした木材や保佐木を流送するルートになったからである。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報