共同通信ニュース用語解説 「宇部興産」の解説
宇部興産
1942年設立の総合化学メーカー。機械装置や医薬品、建設資材など幅広い分野を手掛ける。本店所在地は山口県宇部市。国内工場は宇部市のほか千葉県市原市、堺市、山口県美祢市、福岡県苅田町にあり、海外にも事業拠点を置く。2017年3月期連結の売上高は6165億円、純利益は241億円。従業員数は約1万人。
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1942年設立の総合化学メーカー。機械装置や医薬品、建設資材など幅広い分野を手掛ける。本店所在地は山口県宇部市。国内工場は宇部市のほか千葉県市原市、堺市、山口県美祢市、福岡県苅田町にあり、海外にも事業拠点を置く。2017年3月期連結の売上高は6165億円、純利益は241億円。従業員数は約1万人。
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化学,セメント,機械の三大部門を中核にする総合化学会社。本社は山口県宇部市。創業は,宇部炭田開発のため,渡辺祐策により匿名組合沖ノ山炭鉱が創設された1897年(1928年株式会社に改組)にさかのぼる。その後,炭鉱用機器の製作修理を目的とする匿名組合宇部新川鉄工所(1914年設立,17年(株)宇部鉄工所に改組),同鉱の石炭・粘土と付近に産出する石灰石を利用する宇部セメント製造(株)(1923),さらには,宇部炭の完全ガス化による硫安製造のために宇部窒素工業(株)(1933)が相次いで設立され,同一資本であるこれら4社が合併して1942年3月に宇部興産(株)が発足した。これが,多角経営に至る経緯である。第2次大戦の被害は大きく,業績も低下傾向をたどったが,旧4社への分割は免れた。石炭産業斜陽化の流れのなかで同部門からの撤退をすすめる一方,ナイロン原料カプロラクタム(1955製造開始)や尿素肥料事業(1957)に進出するほか,千葉県市原市の臨海工業地帯にポリエチレン工場,大阪府堺地区にポリプロピレン工場を建設するなど,石油化学事業に力を注いできた。なお,セメント部門は現在でも宇部興産の最大部門であるが,そのセメント生産高は日本のトップ企業の一角を占めている。資本金486億円(2005年9月),売上高5627億円(2005年3月期)。
執筆者:中田 智夫
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炭鉱開発から多角化した化学、セメント、機械などの総合企業。1897年(明治30)渡辺祐策(ゆうさく)により山口県宇部に匿名組合として創業された沖ノ山炭鉱がその前身。1914年(大正3)炭鉱用機械の自足のため宇部新川鉄工所、1923年宇部セメント製造、1933年(昭和8)さらに硫安製造に進出して宇部窒素工業を設立した。第二次世界大戦中の1942年に4社は合併して宇部興産となり、戦後、1955年(昭和30)ナイロンの中間原料カプロラクタム生産開始、石炭斜陽化に伴い石油化学に進出した。1964年千葉市、1967年大阪府堺(さかい)市に工場を建設した。資本金584億円(2008)、売上高7042億円(2008。連結ベース)。国内にセメント工場、石油化学工場をもつ。おもな関連会社に宇部興産機械(現、UBEマシナリー)がある。炭鉱は1970年をもって閉山した。なお、同社は早くから環境問題を重視し、地域との調和を図ってきたことでも知られている。
[森 真澄]
2022年(令和4)4月、社名をUBE株式会社に変更した。
[編集部]
『百年史編纂委員会編纂『宇部興産創業百年史』(1998・宇部興産株式会社)』
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