安楽川(読み)あんらくがわ

日本歴史地名大系 「安楽川」の解説

安楽川
あんらくがわ

鈴鹿川第一の支流、鈴鹿山脈せんヶ岳(九六一メートル)以南の山々に源を発し、野登ののぼり(八五一・六メートル)雨引あめひき(四一一メートル)の間の亀山市安坂山あさかやま町・両尾ふたお町から、川崎かわさき町に至って北方から流れる御幣おんべ川を合せ、鈴鹿市和泉いずみ付近本流に合流する。川の名は旧安楽村(現亀山市安坂山町)に基づき、全長一八キロ。合流点付近では和泉川ともいう。

安楽川
あんらくがわ

日南山地を水源とし、志布志しぶし湾に注ぐ二級河川。現宮崎県都城市安久やすひさ町に端を発し、末吉すえよし町・志布志町を流れ、同町安楽で支流尾之見おのみ川と合流し志布志湾に注ぐ。延長約一八キロ。安楽川と支流尾之見川とが合流するやや下流右岸中世の山城安楽城跡があり、また近くに安楽用水の取水口岩戸いわと井堰がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安楽川」の意味・わかりやすい解説

安楽川
あらかわ

和歌山県北西部、紀の川市の南西部にある地区。旧安楽川町。貴志(きし)川と紀ノ川の合流点に位置し、水害が多く、もとは荒川(河)と書いたが、平安時代鳥羽院(とばいん)領荒川荘(しょう)となり、美福門院(びふくもんいん)(鳥羽天皇皇后)がこの地に住んで安楽川と改めたという。のち高野山(こうやさん)に寄進高野山領となる。江戸時代から続くモモ産地として知られる。

[小池洋一]

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